1.・・・寒い・・・ ページ1
雪降る夜
私は一人寒い中
地べたに三角座りでうずくまっている
マッチ売りの少女は同じ雪降る夜マッチに助けを求めた
私には何も無い
マッチ一本すらもない
縮こまっても明日には死ぬ
4番目に “買われていた” 家のあの子は言った
〔助けはね 主人公しか求められないんだよ〕 っと
きっと何気ない言葉だろう。でも彼女はそれを心の底から知っていた
今の私もその言葉の意味を真に知る
寒い・・・ 目を瞑って寝てしまいたい・・・
寒すぎてそれどころじゃないけど・・・
凍傷で消えてしまった所で誰も私に見向きもしない
そう思っていると少し暖かくなった
さっきまで無かったコートが掛ってたからだ
目の前を見ると紺髪・紺目の眼鏡をかけている男性が立ってた
しかもマントを着けてた。ただなんとなく吸血鬼のように見える・・・
男性は口を開いてこう言った
?「大丈夫か?」
私に声をかけるとは思わなかった・・・
大体は見て見ぬ振りだから・・・
“オークション会場” から抜け出した私には声が出せなかった
言葉が無くても伝える事は出来る
私は首を横に振った
?「声が出せんのか・・・」
私は少し頷いた
?「今の俺じゃあ何も出来んから一緒に来てくれる?」
どっちにしろこのままじゃあ私はタヒぬ
なら少しの生存の可能性を見出そう
私は深く頷いた
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作者名:夕闇の睡眠魔 | 作成日時:2019年11月5日 15時