自由な君と。√24 ep.4 【ｲﾅgo】 (ページ20)

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epilogue。ページ20

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ホーリーロードが終わり、早数週間。
2人の自宅へと戻り、玄関を開けば優しい風が吹き込む。

「フクさん？」
「あぁ、頼んでおいた」

少しだけ埃っぽくなっていたからな。と豪炎寺が眉を下げれば、肩を竦めて笑う。

「透也〜、ちょっとちゃんこしててね」

荷物を降ろすために透也をフローリングへとゆっくりとおろし、荷解きを始めるA。
車から荷物を運ぶ豪炎寺が、お行儀よく座って待つ透也を見付けては目を細め。

「お利口さん」
「んへへ」

ぽんと頭を撫でれば、母親そっくりの笑い声。
照れたのかハイハイをして廊下を進みリビングへと進んでいく透也。

「A、透也がリビング行きたいって。荷物は運んでおくから透也を頼む」
「あ、本当？じゃあお願い！わ〜！透也ハイハイ上手〜〜っ♡」
「まーう」

まるでドヤ顔さながらの透也にデレデレとしたAがフローリングにうつ伏せになり目をとろんとさせている。

「……まあいいか」

そんな2人を眺め、豪炎寺は再び車へと戻る。

幾つか往復を終え、荷物を運び終わった豪炎寺が鍵をしめ。
靴を脱ぎ、リビングへと向かいふぅ…と息をはいて扉を開けばそこには、透也を抱えたAが。

「ありがとー、修也」

すっかりお眠な透也が今にも閉じそうに目をとろとろとさせて。
ゆらゆらとゆっくり揺れるAが、母親の慈愛に満ちた瞳で微笑む。

とん…とん…と、透也の背中を撫でる優しい手。カーテンの隙間から射し込む柔らかな日差し。
ずっと探していた温もりが家に戻ったようなぬくもり。

「？…しゅーや？」

こてりと首を傾げたAに、豪炎寺は瞳が少しだけ滲む。
そっと歩み寄り頬に手を添えて。擦り寄るように額を合わせれば恥ずかしそうに声が漏れる。

そうだ、忘れてた。そう呟いたAが豪炎寺の手に頬を擦り寄せて目を細めた。

「おかえり、豪炎寺修也くん」
「っ、」

2人の影が重なる。

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