自由な君と。√24 ep.3 【ｲﾅgo】 (ページ14)

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風が吹く。ページ14

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どっ、と風が吹き荒れた。

宝石のように太陽の光を受けて輝く瞳で、Aは青い空を見詰めていた。

「虚しい…か」

シュウが呟けば、Aは小さく頷き。

「あの人は太陽だから」

ほんの僅かな瞬きだった、けれど確かにAの瞳が潤み緩る。

たまに熱すぎたり眩しすぎて眩んでしまう時もある、けれど。いつだって変わらないその笑顔に不器用な優しさに包まれていたことは、消えない変わりようのない事実だ。

「さて、そろそろ練習へ戻ろうか」
「うん」

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「……きょうかくんれん？」

未だに他の選手と距離感が掴めないAは、1人部屋の隅で昼食をとっていた。
そこへ、シュウから伝言を頼まれたカイが声をかけたのだが

Aは視線をそらし、ふうんと素っ気なく返し終了。
比較的、全員がコミニュケーションを重視している訳では無いためAの態度は悪目立ちする事は無い。

「ふうんて……まぁ、その相手が雷門中何だけど」

フィフスセクターの指示に従わないらしいんだよね。とカイが肩を竦めれば、Aはふと視線をあげた。

「フィフスセクター……って何？」
「え？」

ぱちくりとつぶらな瞳で見詰めるカイの視線から、ゆっくりと目を逸らした。
長い沈黙の後、声を震わせカイは「嘘だァァ？！？！」と大きな声をあげた。

「ちょっと待って？！ここはどこか分かる？」
「ゴットエデン…？」
「じゃあ君は何のためにここに居るかわかる？」
「……なんでだろう？」

突然頭を抱え、カイは蹲る。

「なん……っでシュウみたいなこと言ってるんだ？」

窓ガラスから廊下を眺める。
ゴットエデンに来た理由、それは。突然現れた少年に手を引かれて。

なにか目的があるようなことは聞いたけれど、興味もなく。
どこへ行ったところで居場所なんて無い。

ただ、流されるままに。

「まぁいいや、その試合なんだけどAは絶対出てきちゃダメだってシュウが」
「わかった」

食器をもちあげ、Aは席を立つ。そんな後ろ姿を見送るカイは思わず呟いてしまう。

「……理由聞かなくていいんだ」

強さを追い求めるゴットエデンで、サッカーをもって実力を示そうとはしないAをカイは理解できないと目を伏せた。

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“A”についての物語は下記からのストーリーです

自由な君と。【イナイレ】episode3

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