自由な君と。√24【ｲﾅｲﾚ】 (ページ9)

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豆柴。ページ9

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Aの威嚇に、思い出したように1年が首を振る。

「紛らわしくてすみません！決して、お2人を引き離したいわけではなくて……その、なんというか…どうしても、想いを伝えたくて、ですね」

動揺し、何故か告白の瞬間よりも頬が赤い。

「……お前達、何をしているんだ？」

通りがかった鬼道が2人へ声をかける。
鬼道の声に、豪炎寺とAがあぁ…と何とも言えない表情をした目の前で。

鬼道に背を向けていた1年の肩が、飛び跳ねた。

「…お前、もしかして」

ゆっくりと鬼道が近付き、1年の肩に触れた。
振り向いた1年に見上げられた鬼道は、動揺の色を見せる。

「豆柴……！」
「鬼道…先輩、」

エンカウントが早いんですよ、と文句をぶつけた豆柴と呼ばれた1年は鬼道の手を払い、豪炎寺とAへ頭を下げていく。

「…豆柴と知り合いだったか？」
「いや、初めて会ったところだ」

豪炎寺にぴったりとくっついたままのAは何が起きたのかわからないまま。

「…所で、何をしていたんだ？」

3人で並んで歩き出せば、豪炎寺は告白されたようだ…と呟いた。
ようだ、ということに関して深く掘り下げたい所だが。

腕にしがみついたAを見れば、彼女を前に想いを告げたのだろうと。

「あいつは何を考えて…」
「そういえば、あの1年は雷門にいたか？」

サッカー部周辺でも見かけた事がない。
けれど、鬼道が名前を口にするなら近しい後輩だろう。

おまけに、鬼道含め豪炎寺を“先輩”と呼ぶのなら。

「いや。雷門にはいない」
「え？」

Aが声を上げると、眉間に皺を寄せた鬼道は校舎を見上げる。

「あいつは、帝国学園から来たんだ」
「帝国から…？帝国って、中高一貫だよね？」

豪炎寺と不思議そうに目を合わせ、鬼道へと視線を送り付ける。
鬼道はその視線に気付くことはなく、考え込んでいた。

そんな姿に豪炎寺とAは肩を竦めて歩き出す。

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「クラス表確認しないと…」

どこに貼り出しする、とか言ってた？と見上げたAを不思議そうにして、思い出したように深い溜息をついた豪炎寺。

靴箱へとローファースニーカーをしまい、上履きを出した鬼道が、上履きを落とした。

「……A、まさかとは思っていたが」
「予想通りで安心した」
「ちょっと、どういう事ですか」

鬼道と豪炎寺の言葉に、顔を顰めてしまう。

「クラス変更は3年間無い」
「え？！」
「やはり、聞いてなかったな」

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