自由な君と。√24【ｲﾅｲﾚ】 (ページ36)

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カレンダーを捲る。ページ36

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気が付けば、5月、6月とカレンダーを捲っていく。
忙しなく過ぎる日々に、サッカー部の練習メニューや個別のトレーニング。
中学の頃から夢だった大学受験への勉強。

慌ただしい毎日に、休み時間は机に突っ伏してしまうA。

「…相当疲れてるな」
「そうだな…」

それでも授業中と部活中は目を細めながらも起きている。
大会へと向け、さらにカレンダーは捲られていく。

「ん〜〜今年こそ全国優勝だぁぁ！！」

Aの大きな声に、監督と雷門が目を合わせて笑いだした。
音無に手を引かれ、おー！と腕を突き上げた柴葉。

「打倒円堂！！」

その言葉に鬼道が笑い。豪炎寺の胸元へと拳を軽く当てた。

「頼むぞ、エースストライカー」
「…指揮は任せた」

全国優勝を一丸となり練習に励み。
順調に勝利を重ね、ついに予選大会の舞台で相まみえた。

のは。

「ヒロト！リュウジくん！」

Aが大きく手を振った先にいたのは、地区予選を勝ち抜き全国大会に勝ち昇ってきた2人。
エースストライカーを背負った基山が手を振る。

「久しぶりだな、ヒロト」
「去年の夏以来だね」

共に、世界の舞台で戦った基山達との再会の握手に記者は押し寄せる。

遠巻きになってしまった部員と、マネージャー達は仕方ないわね、と肩を竦めていれば。

「あ、」
「げっ」

隣にいた部員、柴葉が驚く程に。目をきらきらと輝かせ。
まるでお気に入りのおもちゃでも見付けたような眩い笑顔で、走り出した。

「あー…すみません、許してあげてください」

雷門が監督へとフォローを入れれば、問題ないと笑う。

「晴矢！」

一際赤い髪色をした少年の背中へと飛び付いたA。
南雲晴矢だ。

「おっもｯ」

満更でも無い笑顔でAを背中に受け止めた南雲は、つり上がった目を細めて優しげな瞳でAを見ていた。

「…A先輩って、豪炎寺先輩以外にも……あんな感じでしたっけ？」

不思議に思った柴葉が雷門と音無を交互に見た。
音無と雷門は、少し考えた。考えた所で、2人にとって「南雲晴矢とAAの関係」というのは、エイリア学園の同郷という事だけ。

としても、基山や緑川とは懐き方が違う。

「そういえば昔、プロミネンスがどうとかって…」
「同じチームだった…かしら？」

敢えて、聞く事でもなかった。
A自身が、その身に起きた過去の事を周知されるのを遠ざけていた。

「まぁ…幼馴染みたいなものじゃないかしら？」

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