白虎の物憑き、ブラック本丸へ行く (ページ3)

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ブラック本丸ページ3

ASide

役人さんに連れられて来たのは門から既に廃れていて、瘴気に包まれた大きな1軒の日本家屋だった

………此処がブラック本丸

役｢本日よりこちらの本丸の審神者となっていただきます。詳細はお供のこんのすけに聞いてください。では、私はこれで失礼します｣

そう言うと、役人さんは車に乗り込んでどこかへ消えてしまった

こんのすけさんって呼べば、そのうち来てくれるのかな…？

『･･･こ、こんのすけさん？』

取り敢えず一応控えめに呼ぶと………ポフンｯ！と音がして小さな狐が現れた

こ｢はい！お呼びでしょうか、A様！｣

『！』

喋る狐なんて初めて見た！

…ってそんなこと思ってる場合じゃないね

『役人さんに、詳細を聞いてくれと言われたのだけど…』

こ｢話は聞いております。僕が説明致しましょう！本丸には、ごく普通の良い刀剣男士達がいる本丸と、此の本丸のようなブラック本丸と呼ばれる所がございます。ブラック本丸と呼ばれる本丸は前任によって酷い扱いを受けた刀剣男士が審神者である人間を恨むあまりに、そこに来る新たな審神者を拒絶して、荒んでしまった本丸を指します。人間によっては酷い時、殺されてしまう事もございます｣

『…………』

こ｢刀剣男士達は、審神者の手入れを受けなければ、半永久的に傷を負ったままの状態です。しかし彼らは審神者を拒むあまり手入れを受けようともせず、傷付いた状態で何年もあの本丸に住んでいるのです………｣

『………ッ、…そっか』

こ「A様、どうか此の本丸の刀剣達を救ってください！」

『…うん、分かった。絶対救ってみせる』