笑ってほしいよ ページ3
「お前、誰だよ」
そうデデデが僕に言った。
「カービィ」
「カービィ？聞いたことねぇな。お前何もんだ」
「食べ物盗むの、悪いことだと思うよ」
「お前がカービィだか何か知らないが、とりあえずお前には関係ないだろ」
「君はどうしてこんなことをするの？」
「・・・」
「どうして？」
「・・・別にお前には関係ねえよ」
「関係あるよ。だって僕、ここの住民だし」
「はぁ？お前が？」
「うん、最近来たばっかだけどね」
「そうか・・・なるほどな。じゃあお前は俺を止めにきたってことか」
「・・・そんなかんじかな」
「じゃあ手加減はしないぞ。後で後悔しても知らないからな！」
「・・・お前、強いんだな。この俺様をたおすなんて・・・」
「ううん、君もなかなか強かったよ」
「・・・お前に免じて今回は食べ物を返してやるよ」
「君はさ、本当はみんなにこっちをふりむいてほしかったんでしょ？」
「・・・」
「どっかさびしそうだったんだ。この星の王様として住民達に他人に興味を持たせようとしたんでしょ？」
しばらくの沈黙がつくられる。
「・・・どうして泣いてるの・・・？」
見るとデデデは泣いていた。
「・・・泣き虫のくせに」
「べっ別に泣いてねーよっ！！」
デデデがとりつくるように大声をだす。
「・・・じゃあよ。こっちが逆に質問するけど。・・・なんでお前、笑わねーんだよ。ずっと無表情なままでよ」
「・・・」
「笑ってみろよ」
「・・・笑えないよ」
「何でだよ。笑えよ。」
「無理だよ」
「・・・笑ってくれねーと・・・。お前のそのアホズラがきにくわねーんだよ」
「・・・無理なんだよ」
「なんでだよ」
「だって、笑い方がわからないもん」
「・・・はぁ？」
「わからないから、笑えないよ」
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作者名：あいす | 作成日時：2014年8月29日 15時
