【文スト】何でも屋始めてみました

「太宰」さんからの依頼 ページ7

『で、ご用件とは…』





やってきたのはボサボサの蓬髪に砂色の長外套、首には包帯を巻いた男性だった





「是非私と一緒に心中してほしいのだよ！」





『…え？』





え、困る困る





せっかく財産１００円をどうにかして文ストの世界で生きてこうって決めたのにいきなり！？





神ゲーは撤回かなぁ…





『私此処に来たばっかなんでそれは無理です、すいません』





「う〜ん、心中したかったんだけどねぇ…」





そこまで云われると申し訳ない気もしなくもないが心中は絶対断る





「あ、じゃあ預かり物を頼んでもいいかな？」





『預かりもの？いいですよ』





「きっと１時間もしないうちに持ち主が取りに来るだろうから、はいこれ」





私が渡されたのは四角いレンズのメガネと大きく理想と書かれた手帳





此処は文スト世界…





国なんたらって人のものだった気がする





「じゃ、これお代ね」





『こ、こんなに！？』





「構わないよ、私はこれでもお金には困ってないからねぇ…私の名前は太宰治だ、また来るよ」





『あ、ありがとうございましたっ！』





私の手には１万円札がしっかり握られていた

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