伍話* 不安 ページ6
「……そうか、貴重な情報をありがとな」
「いえ…鬼を狩るのに役立ちそうですか？」
「素早いって事を知れただけでもだいぶ有難いぜ。
それに合った対策が出来るからな」
話をひと通り聞いた宇髄は、
ひとつ礼を言ってどっこいせ、と立ち上がった。
「ああ、それとなA花魁、」と窓辺に足をかけながら、
彼はAの方を振り返った。
「ときと屋にひとり、隊員が潜入してる」
「……あの、もしや炭子という子では…？」
「おっとぉ、バレちまってたか。
まぁ当然だな、あいつら皆化粧してもひでぇ顔だったし」
「そんな事ありません！
炭ちゃんは素直で、とっても可愛い子ですよ」
宇髄の言葉を真正面から否定すると、
「物好きだなぁ、アンタ」と乾いた笑いが部屋に響いた。
乾いた笑いの割には、宇髄も面白そうだが。
「まぁ面倒見てやってくれ。どうせすぐ出て行く奴だがな」
「炭ちゃんはしっかり者なので大丈夫ですよ。
＿＿＿＿＿＿あと、無一郎にも宜しく伝えておいてください」
「おう、承ったぜ」
ニカッと笑うと、宇髄は瞬きの間に姿を消していた。
不思議な方だな、とAは鏡に向かい、
ふとその隣に置いてある飾り物の大太刀だった。
よく覚えてはいないが、
Aが小さい頃、名のある刀匠が打ってくれたものだとか。
家を去る時「せめてこれだけは」と、
有一郎と無一郎が持たせてくれた、唯一のものだ。
「姉さん、頑張ってるよ。
無一郎も頑張ってね、姉さんここで応援してるから」
空は相変わらず薄曇り。
加えてここ数日、花街には嫌な空気が漂っている。
「……何事も無いといいんだけど…」
静かに零れたその呟きは、
すぐに虚しく裏切られることになる。
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えご(プロフ) - 身請け話どうなったの？？ (2022年9月16日 1時) (
レス) @page16 id: d39d0d8832 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク - 見受け先のボンボンは？ (2021年9月20日 19時) (レス) id: 2a355457dd (このIDを非表示/違反報告)
るはこ - 私、柱での推しはむい君なんです！なので、最高でした！ (2020年12月7日 22時) (レス) id: c60a472fe3 (このIDを非表示/違反報告)
れーんーりー - 待って！身請け相手は！どうなったの!?好きです。頑張ってください！ (2020年12月2日 18時) (レス) id: cff600fdbd (このIDを非表示/違反報告)
しろここあ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！すいませんほんと単純な疑問だったんですけど、身請け相手はどうなったんですかね((((( (2020年11月15日 3時) (レス) id: 24437a8857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春蘭 | 作成日時：2020年11月3日 21時
