ドナドナ (ページ20)

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第18章　世界の中心で自由を叫んだ雄牛ページ20

ガイウスとの戦いから3時間後､ガイウスとの決別を果たした英雄は闘技場を後にし、何処かへと歩んだ。

グランドブラックは英雄に話しかけようとするが、グランドブラックは何かを察した。英雄の横顔から大粒の涙がこぼれる。きっと後悔しているのだろう。

しかし、パラディンホワイトは気にせず話しかける。「おい」
グランドブラック「(えぇーー‼そこ話しかける⁉話しかけます⁉察してあげなよ‼)」

「おい英雄、お前は今どこに向かっているんだ？」
英雄「あぁ、今は」
グランドブラック「(あ、答えるのね!!気にしなくていいのね!?)」
英雄「昔、ガイウスとよく一緒に行っていた所に向かっている。闘技の休憩の間によく抜け出してくるんだ。」
雨がやんだようだ。
英雄「ここはこの島の最も南の所だ。ここの景色はとてもきれいで海が見えて…ほらあそこに、虹がかかっている。あいつと来たときはいっつもかかっていなかったのに…」

パラディンホワイト「…そうか…すまんな、思い出させてしまって。」
英雄「いいんですよ。きっとあいつもきっとあの世から僕たちを見てくれていますよ。」