屋上で出会った緑くん。 (ページ18)

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16話ページ18

ぶーすと視点

『ぶーすとくんたちを…信じてなかった私が悪いんだ…。』

ぶ「信じて…なかった？」

その言葉を聞いた瞬間、僕は目の前が真っ暗になった気がした。

僕、Aさんに嫌われてたの？
無理して僕と仲良くしてくれてたの？
僕は、頼りないの？

一瞬で思いたくもなかったことが一気に頭によぎる。

『でも、私が間違ってたよ。多分あボタンが部室にきてないって言ってたんでしょ？それで、来てくれたんだよね？』

Aさんは、空を見ながらそう言っていた。
その横顔は、何かが吹っ切れたような清々しい表情だった。

『私ね、小4の頃からいじめを受けてたんだよ。一番仲良かった友達にも裏切られてさ。それから、もう人を信じるのはやめようって思ったの。でも、それも今日でやめることにする。』

そう言ったAさんはこちらを向いて眩しいくらい綺麗な笑顔を見せてくれた。

その笑顔は今まで僕が見た中で、一番綺麗な笑顔だった。

ぶ「…綺麗だなぁ…。」

『ん？何が？』

ぶ「何がって、Aさんが…ハッ∑(ﾟДﾟ)」

『え？私…が？』

やばい。つい本音が出てしまった。
でも、ここまで言ったなら、言うしかない。

ぶ「…Aさん。今から大切なこと言うから聞いててね？」

『あ、うん。』

ぶ「単刀直入に言うね。僕、Aさんのことが大好き。

あの日、屋上であった時、Aさんに一目惚れしたんだ。

僕の目にはAさんが輝いてるように見えたんだ。

ねぇ、Aさん。

僕はね、Aさんにとって、一番信頼できる人になりたいんだ。

どんな事があっても、僕はAさんの味方だよ。

もしよろしければ、僕と付き合ってください。」

ぐっと強く握っていた僕の手の上に、Aさんが手を重ねた。

『私もね、屋上で会った時からたぶん、ぶーすとくんに一目惚れだったんだ。

私、今日からぶーすとくんのことを世界一信頼する。

私でよければ、よろしくね。』

そう言ってAさんは優しく微笑んだ。

やっぱり、僕好きだ。この笑顔。

『…あ、部活どうしよ。』

ぶ「wまぁいいんじゃない？今日くらいサボっても。」

『だよねw』

この日の屋上には、日が暮れるまで僕らの楽しそうな声が響いていた。