完全に趣味な短編・中編・長編集！【リクエスト停止中】

幼き戦士の恋心（２） ページ10

〜アキside〜


相談した方がいいと思いましたが、いったい誰に相談するべきなのでしょうか？


僕の知っている方々は、全員セーラー戦士であり、両親ともかかわりが深い方ばかりです。

もしも、僕が悩んでいることが両親にバレてしまっては両親に無駄な心労をかけてしまいます。



？「アキ？」
アキ「あ、みちるさん…………」


トボトボと歩きながら考えていると、後ろから見知った声が聞こえ振り返ればみちるさんが立っていました。

みちるさんは、心配そうな表情を浮かべ僕の顔を覗き込んできます。


みちる「どうかしたの？そんなに、思いつめた顔をして…………」
アキ「えーっと…………」


……………………言って良いのでしょうか？


みちるさんは、はるかさんとよく一緒にいますし。


でも、誰に相談すればいいのかもわかりません。

両親や亜美さんたちに聞くというのもありかもしれませんが、彼女たちは前世がセーラー戦士とはいえ今は学生ですからもしかしたら知らないかもしれませんし。


みちるさんはいろいろなことを知っているので、もしかしたら今の僕の状態も何かわかるかもしれません。


アキ「じ、実は…………」


わかるかもしれないと思い、みちるさんに今までのことを話しました。


はるかさんと一緒にいるとドキドキすること。

緊張して落ち着かないけど、またそれが心地いいと思っていること。

でも、誰かといると特に男性といると時々もやもやすること。

その時、胸が痛むこと。



すべてを話しました。

みちるさんは驚きを見せた後、とてもやさしげな微笑みを浮かべました。

どうして、そんなに優しげな微笑みを浮かべるのでしょうか？


みちる「なるほどね…………ねえ、アキ。それって、はるかだけかしら？」
アキ「…………そうですね」
みちる「そう。ねぇ、アキ。私は、その気持ちの正体を知っているわ」
アキ「本当ですか！？」


ああ、よかったです。

やっと、この現象の正体がわかります。


現象の正体がわかれば、対策も考えれるでしょう。





みちる「その気持ちは、とても本人にとってとても大切な気持ちよ。でも、その気持ちは時にはあなたを苦しめることになるし、悲しませるかもしれないわ。それでも、貴方は知りたい？」
アキ「知りたいです」



僕は知りたいです。


どうして、彼女にこんな感情を抱いてしまうのかを。









みちる「そう…………あのね、アキ。それはね、









恋というものよ」

幼き戦士の恋心（３）→←幼き戦士の恋心（１）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す