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ある意味地獄の鬼ごっこ（１） ページ40

〜ユキside〜


どうもこんにちは、森家長女の森ユキと言います。

ただいま、弟である蘭丸の荷物が何故か実家の方に来ていたので、可愛い弟の顔を見に行きがてら荷物を届けに、弟の主である織田信長様のお城に来たはいいのですが………。


？「待ちやがれっ！！」


何故か、赤い髪の男性に追われています。

もしかしたら、私の容姿が原因でまた勘違いが起こってしまったのかもしれませんね。

………ええ、またですよ。


私は何故か昔から、独特の色気があると言われていまして、お城に近づけばその城の城主の首を狙う忍の者だと間違われたりするんですよね。

確かに身体能力は他の女性より高いかもしれませんが、本当に意味がわかりませんよ。

走っていれば目の前には、紫色の髪の男性が刀に手をかけた状態でいました。


？「逃がしませんよ。」
ユキ「っ！！ですから、何度も言いますが怪しいものでは………」
？「貴方が何処の手の者なのかは、後でじっくりと聞かせてもらいます。」
ユキ「あなたは話を聞いているんですか？」
？「勝家から逃げ切っている時点で、普通の女性ではないことはわかっています。」
ユキ「ええと………誰だって追いかけられれば逃げると思いますよ？」

そう言いながらくるりと後ろを向き走り出すと、後ろの方から「長秀っ」と言う声が聞こえてきました。

長秀？「逃がさねぇぞ。」

今度は銀髪の男性が襲ってきました。

体を捻りながら、男性の肩に足をかけ飛び空中で一回転をしたあと着地すると、すぐに走り出せば、紫色の髪の男性に長秀と呼ばれた男性が追いかけてくるのがわかります。


？「えっ！？姉上っ！！」
？「ほう………」





遠くの方から知らない人の声と愛しい弟の声が聞こえたのは気のせいかしら？

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