黒色のチューリップを貴方に(4) ページ24
〜ユキside〜
ユキ「リクオ、起きてください。朝ですよ」
リクオ「何、考えてるんだよ」
考えながらも揺すっていると、起きていたのか小さな声でそう聞かれた。
声の方を見れば、先ほどまで眠っていたはずのリクオが私の方をじっと見つめていた。
……起きているのなら、とっとと私室から出て行ってくれないだろうか。
ユキ「何も……それよりあなた、いい加減私の布団の中に入り込むのやめてくれませんか」
リクオ「なんでだよ」
ユキ「年齢を考えなさい。共寝をする年齢でも関係でもないでしょう、私達」
私がそう言えば、リクオは無言で起き上がって後背伸びをした。
リクオ「もう、朝かー?」
ユキ「ええ、朝ですよ。とっとと、私室に行って着替えてきなさい」
リクオ「へーへー」
ユキ「まったく」
首無「おはようございます、お嬢」
ユキ「おはようございます、首無」
ブツブツと文句を言うリクオを部屋の外に押し出せば、ちょうど通りかかったのか首無に出会った。
首無に挨拶をされ返せば、彼はいつも通り頬を赤らめ笑っている。
…………なぜ、毎回会うたびに頬を赤らめるのかが理解できないが。
周囲の者に聞いても、皆おかしな目で見てくるだけだし。
リクオ「おい、ユキ。俺を放り出しておいて、首無の相手はするのかよ」
ユキ「ちょっと、私の袖を引っ張らないでくださいよ」
首無「あ、あのお嬢…………」
ユキ「ああ、すみません。ほら、幼子じゃないんですからとっとと着替えてきなさい……って何をしているんです?」
首無「わ、若?」
リクオ「…………なんでもねー」
後ろから抱き着いてきたリクオの相手をしていれば、先ほどとは一変して顔を真っ青にさせた首無に声をかけられた。
…………赤だの青だの、体調が悪いのだろうか?
ユキ「まったく…………今日も護衛、ありがとうございます」
首無「いえ!俺はお嬢と一緒にいられるだけでも、うれしいので…………」
ユキ「?ありがとうございます」
学校に行くたびに護衛をしてくれることを感謝すれば、また彼は頬を赤らめる。
…………こういう体質なのだろうか?
そう思っていると、祖父がやって来た。
祖父「おお、ユキ。おはよう。今日も可愛いのう」
ユキ「おはようございます、爺様」
祖父「…………ユキはまだ嫁にはやらんぞ」
ユキ「何を言っているんです?」
相変わらず、何の脈略もなく言う人だ。
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マリコ - あのすみませんもう10月になりましたのでリクエスト消化とセーラームーンリクエストを楽しみにしています。 (2021年10月4日 1時) (レス) id: bb49c1c365 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - マリコさん» 了解しました。 (2021年8月19日 14時) (レス) id: 49cde1a4d1 (このIDを非表示/違反報告)
マリコ - リクエスト消化を楽しみにしています。 (2021年8月19日 0時) (レス) id: ebba95fe77 (このIDを非表示/違反報告)
マリコ - 赤坂さんとヒロインがデートしてる最中にキメラアニマとヤラネーダも現れたらいちごちゃんとみんとちゃんとれたすちゃんと歩鈴ちゃんとざくろさんとまなつちゃんとさんごちゃんとみのりちゃんとあすかさんとローラーちゃんもヒロインの前で正体を明かしてあげてください (2021年8月10日 1時) (レス) id: 20944b82be (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - マリコさん» 了解しました (2021年8月8日 10時) (レス) id: 49cde1a4d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小説ワンコ | 作成日時:2021年7月11日 20時