夜の顔は、鬼に気に入られる(2) ページ16
〜ユキside〜
ユキ「おや、お坊ちゃま。今日は、ずいぶんお早いんだね」
いつもなら、もう少したってから来るはずなのに。
珍しいこともあるもんだね。
そう思っていれば、お坊ちゃまは私の言葉に気分を害したのかムッとした表情を浮かべていた。
まあ、全く怖くはないんだけど。
リクオ「またお坊ちゃまって………(女主)は大丈夫なの?」
ユキ「何が?」
?
最近は結構落ち着いているし、特に何も厄介なことを怒っていないと思うけど。
お坊ちゃまが継ぐ決意をしていないときは大変だった。
お友達が人質として攫われたり、狸野郎のお仲間のワンコが襲ってきたり。
ほんと、若い子って元気ね〜。
ボンヤリと考えていると、お坊ちゃまのある言葉で思考が止まってしまった。
リクオ「茨木童子のことだよ」
ユキ「ああ……あの妖怪のことね」
茨木童子…………たしか、京妖怪の幹部で好戦的で乱暴な割に羽衣狐に従っている妖怪ね。
リクオ「なんか、すごくちょっかいかけられている気がするんだけど。僕の時は、全然来ないのに」
ああ、確かにお坊ちゃまの言う通りね。
あの男、本当に何が狙いなのかしらね。
首無とは、相性が悪いっぽいけど。
お坊ちゃまの時には興味がないくせに、私の時には普通に喧嘩(?)を売ってくる。
というか…………あれは喧嘩なのかしら?
首無が凄く苛立っていたのはわかるけど。
そう思いながらお坊ちゃまの方を向けば、どこか不安そうにしている。
ユキ「あら、嫉妬?」
お坊ちゃまの不安そうな表情を見ていたくなくてふざけてそう言えば、途端に顔をしかめた。
リクオ「そういう意味じゃないよ。ただ、いったい何が目的なのかわからないし、(女主)になっている時だけ来る意味が分からないから」
ユキ「ああ、確かに。お坊ちゃまの暗殺が狙いなら、お坊ちゃまが表に出ている時の方が上手くいきやすいだろうね。お坊ちゃまの時は人間で、私を相手するよりも簡単だろうし」
お坊ちゃまの暗殺なら簡単だろう。
でも、あの男の反応的にそれが狙いというわけでもなさそう。
そう思っていると、ちょっとした違和感を感じた。
リクオ「ユキ?」
ユキ「悪いね、お坊ちゃま。どうやら、予定外のお客様のようだ。いや、お客様というよりは侵入者かね?叩き出してくるよ」
リクオ「ちょっと!?」
さすがに、私の予想通りならお坊ちゃまの意識を表に出すわけにはいかない。
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マリコ - あのすみませんもう10月になりましたのでリクエスト消化とセーラームーンリクエストを楽しみにしています。 (2021年10月4日 1時) (レス) id: bb49c1c365 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - マリコさん» 了解しました。 (2021年8月19日 14時) (レス) id: 49cde1a4d1 (このIDを非表示/違反報告)
マリコ - リクエスト消化を楽しみにしています。 (2021年8月19日 0時) (レス) id: ebba95fe77 (このIDを非表示/違反報告)
マリコ - 赤坂さんとヒロインがデートしてる最中にキメラアニマとヤラネーダも現れたらいちごちゃんとみんとちゃんとれたすちゃんと歩鈴ちゃんとざくろさんとまなつちゃんとさんごちゃんとみのりちゃんとあすかさんとローラーちゃんもヒロインの前で正体を明かしてあげてください (2021年8月10日 1時) (レス) id: 20944b82be (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - マリコさん» 了解しました (2021年8月8日 10時) (レス) id: 49cde1a4d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小説ワンコ | 作成日時:2021年7月11日 20時