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ur視点
*
視界が回ったことに目を白黒させて驚いているAちゃんの様子は、とても滑稽なものだった。
そのため俺がしゃくりあげて笑っていると、体を倒したままAちゃんが睨んできた。
ふふ、やっぱりAちゃんは普通の女の子じゃないな…
『なんなんですか、この状況は。』
ur「何って……押し倒してる。俺がAちゃんを。」
そう、俺は現在進行形でAちゃんを押し倒し馬乗りになっている。
こんな状況になりつつも顔を赤らめるだとか、焦って暴れるだとか。そういう様子は全くない。
……つまんないの。
ur「Aちゃんはさぁ、俺が前に“好き”って言ったの覚えてないの?」
『そんなことありましたね』
Aちゃんは、まるでその記憶が不愉快だと言わんばかりに、苦虫を噛み潰したような顔をした。
それが俺にとって、少し、ほんの少しだけ、ショックだった。
__そのショックが、俺と理性を切り離す刃物となり、理性の糸を…ぷつり。
ur「ねぇねぇ、Aちゃんは俺のこと嫌い?」
『はぁ?そんなわけ……』
ur「嘘は嫌だよ。嘘をついてまで俺を守ろうとしないでよ、正直に言ってよ…!!!」
気づいたら口がそう言っていた。
複雑な気持ちだった。きっとAちゃんなら俺を傷つけないように、と優しい嘘をつく。
それが極端に嫌だった。
もうみんながAちゃんのことが好きなのは知ってたし、それを伝えているのも知ってた。
だからこそ、センラが姫抱きしたときも嫌な気分に胸が染まるから、あえて志麻くんと坂田に絡んだ。
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…君に悟られないように。
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Machika@まっくる - 紅灯-あかり-@crewさん» うわぁぁぁぁぁぁ、本当だ…!!!お恥ずかしい……指摘ありがとうございます、直しておきますね!(''*) (2020年2月19日 19時) (レス) id: e907e9a35f (このIDを非表示/違反報告)
紅灯-あかり-@crew(プロフ) - すみません!指摘です…。最後の話66になってますが67じゃないですか??わざとそうしていたりしていたらごめんなさい…! (2020年2月19日 14時) (レス) id: 7ac7f90b4f (このIDを非表示/違反報告)
Machika@まっくる - 鈴星さん» 1話から見ていただけてるなんて…!感激です!頑張りますね!(`∀´d (2019年12月21日 10時) (レス) id: e907e9a35f (このIDを非表示/違反報告)
鈴星 - 1話から見させて貰ってます!頑張ってください! (2019年12月20日 20時) (レス) id: 7dc0e7e3e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっくる | 作成日時:2019年12月11日 17時