9 秀霊さん 玲莉 ページ10
私は、複雑な思いを胸に歩いた。
手がかりは見つけた。
でも、死んでるなんて……。
じゃあ、なぜ私たちは秀霊さんが見えてるの?
幽霊、なのかな?
霊感なんて、ないと思ってたのにな。
それより、深川君!
「ねえ」
隣を歩いている、不機嫌そうな深川君に言った。
「殺害のこと、どう思う?」
殺されたってことは、誰かの恨みを買ったのかな?
それとも、誰かをかばった……?
「傷がひどかったらしいな。ヤンキーとかにやられたんじゃね?」
ヤンキー?
そういう世界はよく分からないが、ひどい殺され方という点から納得できる。
「……そうだね」
秀霊さんは教師。
ヤンキーと絡むなんてないだろう。
生徒をかばったのかな?
なーんて、ただの推測か。
「死体って、見つかってないんだろ? 隠されたってことだ」
深川君は、落ち着いて続ける。
「やばい奴が故意にやったに違いない」
そっか……。
「! そうだ、私、いいこと思い付いた!」
私パッと明るくなって続けた。
「当時の教え子に何か聞いてみる!」
私は、驚く深川君を無視して走り出した。
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作者名:玲莉、優俐恵、凛、凜 | 作者ホームページ:http://hei.(malonu)
作成日時:2017年11月17日 22時