僕には全てお見通し18 ページ22
「・・・乱歩さんと、一緒に過ごしてた夢です」
私は一呼吸置いてから、口を開く。
「二人共、今よりも大人になってて・・・とても幸せそうでした」
あの光景が瞼の裏に蘇り、笑みが零れた。
「それって・・・」
ハッとしたように、乱歩さんが目を丸くし、何かを言おうとしたが、直ぐに口をつぐんだ。
そして、途端に輝いたような笑みを浮かべる。
「・・・そっかそっか!あははは!それは幸せだねェ!」
乱歩さんは、喜びを身体で表現するように、やや力強く私の肩をポンポンと叩いた。
乱歩さんがあまりにも笑うので、私も次第に可笑しくなってきて、声を出して笑った。
こんなに笑ったのは何時ぶりだろうか。こんなに幸せだと感じたのは、何時ぶりだろうか。
そして・・・、何時になるのだろうか。私が見た夢のように、毎日一緒に幸せに過ごせる日は。
____否、今が幸せなら何時でも良いや。
私達の幸せそうな笑い声は、何時迄も部屋に響いていた____
end
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midori(プロフ) - すごくいいです!!頑張ってください!! (2017年11月26日 16時) (レス) id: 6061ae511d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テツ | 作成日時:2017年11月18日 23時