第八百六訓 ページ40
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「なぁ、片栗虎。聞いてもよいか」
「ん、なんだァ将ちゃん。そんな改まって…まさかまたキャバクラとかに行きてぇのかい?ならお易いごよ」
「恋とは、どういうものであろうか」
「ゴファ!!!!?」
「片栗虎、唾が飛んできたのだが」
「あ、す、すまねぇな…だがどういう風の吹き回しだ?するってぇと何かい、将ちゃんにも春が来たのかい?」
「春……かは分からぬが、そよにこれは恋だと言われたのだ。私は恋などしたことは無く…」
「ほぉん……じゃあ将ちゃん自身、相手の女のことはどう思うんだァ?」
「そう、だな…守るべき民の一人で……眩しい女性だと思う。見ていると胸の辺りが熱くなり、傍にいれば暖かく熱に浮かされたような気持ちになる…のだが」
「……………恋だな!」
「!や、はり……私は恋というのをしているのか…だがこの想いを伝えてもよいものか…」
「あ?身分違いってやつか?ンなもん関係ねぇなァ、男なら相手の女が誰であろうと一度惚れたら最後まで愛し抜いて落とすのがルールってもんだ」
「……?片栗虎の奥方は」
「俺は例外だァ」
「?そうなのか……いや、だとしてもまだ時期尚早だ。この想いはまだ伝えてはならぬ」
「そうかィ…まあ将ちゃんが良いならそれでいいよ」
「………そなたには本当に毎度毎度世話になるな」
「あ?だから何だってんだ、かしこまってよォ……ま、だが何にせよ
「……必ず、か?」
「必ずだ。想いを伝えずに失恋すんのが一番ダセェ。惚れたんなら愛せ、愛すなら伝えろ。いいなァ?将ちゃん」
「!そう、か…そういう、ものであるか。ならば………誓おう。必ず伝える」
「………っふ、それでいい。だが将ちゃんを落とすたァどこの女だ?美人な姉ちゃんなんだろうなぁ?」
「…?確かに別嬪ではあるが……そなたもよく知っている女性だぞ?」
「そりゃあ一体、」
「……いや、待て。だが想いを伝えると言ってもどうすればよいのだ?直接言うにしても恋文だとしても…」
「あぁ?そりゃあ悩んじゃいけねェ。男ならンな回りくどい事しなくていい、自分の想いシンプルに相手に伝えりゃいいだけさ」
「自分が想う、ことを…?」
「嗚呼、そのまんま」
「___そうか。有難う、片栗虎」
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RENKA - 初コメ失礼します、感動しました号泣です涙止まんないです!!心がキュンキュンしました!!もうキュンキュン通り越してギュンってなりましたよ!← これはホント何回みても飽きないですマジで!!最高っす!!!ってことでちょっともう1回読んできますね(( (2022年7月5日 11時) (レス) id: 345a1df315 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 涙止まんなすぎてバスタオルで拭きました最高ですめっちゃ感動しました!!!!! (2022年7月4日 21時) (レス) @page41 id: 3103cb23ea (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - イルさん» 将軍暗殺篇はこれにて閉幕です、NEXTとしてはさらば真選組編ですね!!ハンカチのご用意を……w結構心理描写が精神的に来るものがあると思われますです……更新頑張ります!将軍暗殺篇ありがとうございました!! (2022年7月4日 21時) (レス) id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 雑草のかきあげ(仮垢)さん» 最初からw!?!かなり長いですよ!?w大丈夫ですかほんと無理しないでねw!?!更新頑張りますw将軍暗殺篇ありがとうございました!! (2022年7月4日 21時) (レス) id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - つなかんさん» いやこちらこそぎゅんぎゅんして頂いた様で(?)良かったです、更新ノロマですが宜しくお願いしますw!! (2022年7月4日 21時) (レス) id: 2209f9ef43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2022年5月3日 15時