１０６話 ページ9
あれから数時間が経過した。
黒髪肥満型の男性はジャンニーニさんということ、それからフゥ太くんの背が１０年でぐんと伸びていたことが判明した。
｢入江正一は味方だった……？｣
皆が戦っている中、京子ちゃんとハルちゃんと雑談しながら家事をしているとビアンキさんが私たちを呼びに来た。
私だけリボーンくんに呼び出されていると言われ、二人とは別行動でリボーンくんの元へ向かった。
そこで聞かされたのは｢真に倒すべきは白蘭。入江正一は味方だった｣ということだった。
｢それと、Aの持つ雲のリングはやはり正式なボンゴレリングじゃないらしい。……詳しい話は俺もよく分からねーんだ。入江が言っていたことだからな｣
｢オレは外に出られねーがお前たちは帰ってくるツナたちを出迎えてやれ｣と、よく分からないまま流されるように私は皆と外に出た。
＊ ＊ ＊
横断歩道を挟んだ向こう側。
足りなかった顔ぶれがそこには見えた。
信号が変わると同時に私たちもツナくんたちも走り出す。
横断歩道の真ん中で再会を喜んでいると右折車にクラクションを鳴らされてしまい、私たちは慌てて退いた。
皆が嬉しそうにしている中、私はリボーンくんから聞いた話が気になって心の底から笑えなかった。
戦場から戻ってきた皆は私がいることに驚きながらも喜んでくれたが、正直私はここにいていいのかさえ疑問に思ってしまっていた。
隠し事をする後ろめたさ。
要らない危険に巻き込むかもしれないという申し訳なさ。
隠し事をされていると知った皆は私から離れていくのではないか。
余計な事件を持ってきた私を捨てるのではないだろうか。
ちがう。
ちがう、ちがう……ちがう！
そんなこと気にする人たちではない。
けれど、私自身が気にしてしまう。
目に涙を浮かべながら笑う姿を見て、私は反対に恐怖を覚えていた。
｢スクアーロたち元気だったか？｣
ひとり一番後ろを歩いていると、急に横から声が聞こえてビクリと体が大きく跳ねた。
｢わり、驚かせちまったか｣
私の異様な驚きように山本くんも驚いて少し目を見開いた。
｢ううん、平気。元気だったよ、スクアーロさん、髪伸びてた｣
右手の中指にはめた大空のリングを見せ｢戦い方も教えてくれてね｣と続ける。
｢……なんか元気なくね？｣
今度は心臓が大きく跳ねて、私は｢そんなことないよ｣と笑うことしかできなかった。
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小学7年生(プロフ) - モナ子さん» ありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです(^-^) 頑張ります、ありがとうございます！！ (2020年9月24日 19時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
モナ子 - 面白すぎて一気に読んじゃいました！番外編最高すぎます…( ・∇・) こういうのって大体キャラ崩壊してるのに作者様のキャラはキャラのままで尊敬します！これからも頑張ってください！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: 2a3f107de3 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - めろさん» めろ様、コメントありがとうございます。大変お待たせしましたがこの度連載再開させていただきます。もしよろしければ暇つぶし程度にお使いください。作者の体調まで気にしてくださり感謝致します。めろ様も十分お気をつけくださいませ。 (2020年8月22日 20時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
めろ - 久しぶりにずっと楽しんで読めれる作品に出会ったので更新停止とても悲しいです（ ; _ ; ）書き直しの更新楽しみにまってます、世界情勢も大変な状況なのでお体にお気をつけてくださいね。 (2020年8月10日 14時) (レス) id: afb9e59317 (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - トツキさん» トツキ様、コメントありがとうございます。そんなことを言っていただけてとても光栄です。できるだけ早めに更新出来るよう書き直しを進めさせていただきますので、お待ちいただけると嬉しいです。 (2020年5月26日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年5月2日 20時
