４８話 ページ50
｢爆発事件の犯人はあの人とバジルくんだったんだ……｣
補習帰りに皆で街へ出かけた時起きた爆発事件。
バジルくんが関与してたことは聞いていたけど、それはあの人から逃げていたかららしい。
因縁っぽい感じが会話の節々から感じ取れていたので、知り合いなのかなとは思っていたけれどそういうことか。
流派に頼っていては勝機はない。
ディーノさんがモニターに釘付けになる私に説明してくれた。
｢まあこの話昨日Aが寝てる時にしたから二度目なんだけどな｣
居眠りしてたのバレててウケる。
なんてふざけられるわけもなく、年相応の乙女心は羞恥心に押しつぶされそうになった。
弧を描く目元から嫌味な雰囲気は感じない。
それでも申し訳ない気持ちになって一言謝罪を伝えた。
｢すみません……。そっか、だから山本くんお父様と……｣
ふたりの意見が対立した時、山本くんは“流派を超える派”だった。
その話を聞いていたからあんな風に言っていたのだ。
｢もしかして親子喧嘩でもしたのか？｣
ぽつりと呟かれた言葉にディーノさんが反応して今度は私が説明をする。
｢喧嘩……とまではいかないんですけど、『時雨蒼燕流は完全無欠、最強無敵。それを超えるなんておこがましい』って、ちょっと意見が割れてしまって｣
｢そうだったのか……。なんか悪いことしちまったな｣
表情を曇らせたディーノさん。
でも、情報を伝えること自体は悪ではない。
それに、彼なりに答えは出せているはずだ。
｢あの竹刀を持ってきた時点で、山本くんの気持ちは固まっていると思います｣
山本くんが持ってきた時雨金時は、時雨蒼燕流で抜けば刀となるがそれ以外で抜けばただの竹刀になってしまう。
時雨蒼燕流を使わないなら、別の武器を探すはずだ。
スクアーロさんの刀は少し特殊で、火薬が飛び出す仕組みが搭載されていた。
至近距離でそれを発射されてしまい、避けることは叶わない。
大きな爆発音を響かせて、その後におかしな形の煙があがる。
｢山本のやつ、抜いたな。……これが時雨蒼燕流、守式七の型“繁吹き雨”｣
時雨蒼燕流に触れる機会があったのか、リボーンくんはやけに詳しくて、私たちに山本くんが使った型を教えてくれた。
煙の中から無傷で姿を見せた山本くんが右手に握っていたのは先程とは違って刀。
“完全無欠、最強無敵”。
その言葉を信じることにしたみたいだ。
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小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます！そのコメントが嬉しいです〜！！ちまちま更新しますので今後ともよろしくお願いします！ (2021年12月8日 18時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
雛。(プロフ) - 加筆嬉しいです。ありがとうございます (2021年12月8日 8時) (レス) @page11 id: 9ec0000aae (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 弥冬さん» ありがとうございます！ これからもニヤニヤしながら読んでいただけるよう頑張ります！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 霧菜☆紗理屋さん» そう言って頂けて本当に嬉しいです！ これからも読んでくださると嬉しいです！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
弥冬(プロフ) - 面白くてニヤニヤが止まりません！応援してます (2020年4月14日 0時) (レス) id: 0c4007c939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学７年生 | 作成日時：2020年4月13日 11時
