３９話 ページ41
学校を休んで来たのはよく分からない山中。
「悪いがオレはツナを見てやらねーとなんねえ。これをここから撃って、あの的に当てられたらまた話しかけろ」
そう言われて手渡されたのは拳銃。
ザッザッとつま先で地面に線を引いて、私の立ち位置を示したリボーンくんは十メートル先にある的を指さした。
「はい、師匠」
「なんだそれ」
「せっかく教わるんだし形から入ろう的な？」
「却下だ」
どこからか取り出したハリセンで頭を叩かれる。
紙製と侮るなかれ。
割と痛かった。
「そんなこと気にしてねーでさっさと始めろ。それから入ってるのは実弾だ、扱いには気をつけろよ」
「はい……」
後頭部をさすりながら弱々しく返事をする。
そうは言っても的と私の距離はたったの十メートル。
初めて扱うとはいえさすがに当てられるだろう。
実弾と言われても標的はただの的。
私は軽い気持ちでトリガーを引いた。
――パンッ
音は思っていたほど重くなかった。
厚手の風船を割ったような破裂音。
そんな音とは対照的に、手から肩にかけて凄まじい衝撃が走った。
銃口から白煙を上げている拳銃は両手ほどの大きさ。
甘く見ていた。
今度は両手で支えてトリガーを引く。
――パンッ
――パンッ
「腕が痛い！」
思わずリボーンくんに訴えた。
弾は的にかすりもしない。
両手で撃ってるのにこんなに腕が痛くなるものだろうか。
ドラマでは片手で撃っても平気な顔をして命中させるのに。
やり方が違うのかもしれないと教えを乞いに行った。
「その細腕じゃ拳銃でも反動が響くだろうからな。我慢して続けるか諦めるか、どうする？」
「つ、続ける！」
定位置に戻った私は再び銃を構えて狙いを定めた。
＊ ＊ ＊
【沢田綱吉視点】
「人が変わったようですね」
「強くなりたいって意思がそうさせてんだろーな」
バジルくんとリボーンはAの変貌ぶりを嬉々として話しているけれど、俺はそんなに喜べない。
Aは女の子だ。
それなのにオレたちが不甲斐ないせいで危険な目に遭わせて、それのせいで“強くなりたい”なんて思っているんだ。
オレは皆を守れるように強くならないといけない。
Aも、ランボも、獄寺くんたちも、京子ちゃんも。
XANXUSには負けない。
仲間を大切にしないやつなんかに負けたくない。
「はじめるぞ、ツナ」
「うん」
オレはグローブを手にはめた。
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小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます！そのコメントが嬉しいです〜！！ちまちま更新しますので今後ともよろしくお願いします！ (2021年12月8日 18時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
雛。(プロフ) - 加筆嬉しいです。ありがとうございます (2021年12月8日 8時) (レス) @page11 id: 9ec0000aae (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 弥冬さん» ありがとうございます！ これからもニヤニヤしながら読んでいただけるよう頑張ります！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 霧菜☆紗理屋さん» そう言って頂けて本当に嬉しいです！ これからも読んでくださると嬉しいです！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
弥冬(プロフ) - 面白くてニヤニヤが止まりません！応援してます (2020年4月14日 0時) (レス) id: 0c4007c939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学７年生 | 作成日時：2020年4月13日 11時
