２話 ページ4
「君たち、何してるの？」
その声に全ての生徒が固まった。
その人物は肩にかけた学ランを春風になびかせながら、春風を含めて場を凍らせていく。
雲雀恭弥さん。
恐らく、多分、きっと先輩。
私が入学した時には既に風紀委員長として並盛中を取り締まっていたし、先輩たちも彼のことは“ヒバリさん”と敬称をつけて呼ぶから。
三年生ですらそう呼ぶので詳細は不明。
私がヒバリさんについて知っているのはとても強いということと、風紀委員長だということ。
それと人の群れがものすごく嫌いだということだ。
「まさか並盛中に在籍しながら、男女交際みたいな馬鹿な真似……しようとしてたのかな」
ヒバリさんを遠巻きに見かけることは度々あった。
しかし今日初めて至近距離で見て、その迫力に腰を抜かしそうになってしまった。
先程の口ぶりから察するに、男女交際は風紀を乱す行為として取り締まるべきものなのだろう。
本から得た知識では普通、告白は人気のない場所でするもの。
そういう普通の告白を経て付き合った人たち全てを把握してはいないが、自分の目の前で起きたことは見逃さないということらしい。
ならば取るべき行動は一つ。
「めっ、めめめめ滅相もない！！あ私はただクラスメイトと春休み明けの談笑をしていただけで！」
一連の流れを冗談で済ませる。
だが、内藤くんはいったい何を見ていたのか、私の意図を少しも汲み取ってくれなかった。
「談笑じゃなくて告白ね？あ愛の！」
開いた口が塞がらない。
なぜ倒置法を使ったのか。
いや、そんなことは問題ではない。
なぜこんなにも高圧的態度で構えているヒバリさんを前にしてそんな言葉を言えるのか。
明らかにヒバリさんはそれについて苛立っているのに。
「へえ……それで、君の返事は？」
内藤くんの言葉を受けて、ヒバリさんは尋ねた。
面白いものでも見るかのような表情に、私が身構えすぎていただけかと心にゆとりができた。
「えっと、ごめんなさい」
恋愛対象として見たことがない。
悪目立ちしたくない。
悪い人ではないがイコールで好きにはならない。
以上の理由から私は断った。
そういえば、と内藤くんが紹介してる彼女さんは皆個性的な顔をしていたことを思い出す。
……あれ、もしかして同じ分類されてる？
そのことに軽くショックを覚えていると目の前で風を受けた学ランがふわりと動いた。
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小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます！そのコメントが嬉しいです〜！！ちまちま更新しますので今後ともよろしくお願いします！ (2021年12月8日 18時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
雛。(プロフ) - 加筆嬉しいです。ありがとうございます (2021年12月8日 8時) (レス) @page11 id: 9ec0000aae (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 弥冬さん» ありがとうございます！ これからもニヤニヤしながら読んでいただけるよう頑張ります！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 霧菜☆紗理屋さん» そう言って頂けて本当に嬉しいです！ これからも読んでくださると嬉しいです！！ (2020年4月14日 14時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
弥冬(プロフ) - 面白くてニヤニヤが止まりません！応援してます (2020年4月14日 0時) (レス) id: 0c4007c939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学７年生 | 作成日時：2020年4月13日 11時
