Part17 ７人目は新一年生 (ページ37)

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831話　赤司のトリガーページ37

第４Ｑ開始５０秒

【洛山：８８対誠凛：７６】

黛はすぐに赤司にボールを渡した

黛「(にしても赤司は何も言わないな

何を考えている…？

攻撃パターンが実渕達の１on１に偏重なのも気にかかる

何故自分で決めない…？)

！！」

ゴール下にはゾーン状態の火神がいた

そして赤司を待ち構えている

黛(まさか…)

赤司は躊躇する事無く火神の守備範囲に足を踏み入れた

赤司「……っ」

だが、顔を歪め後ろに下がってパスに切り替えた

黛(今コイツの前では赤司ですらそうせざる負えないのか…！？)

根武谷(つーかどうなってやがる？

火神の凄みが増してきてねぇか？)

・

〜回想〜

in洛山高校体育館

赤司『(今日行われた誠凛対桐皇の試合…

面白い正直あの発想は無かったな

ゾーンは僕も経験がある

だが驚くべきは大輝が自らの力で意図的に入った事だ

あれは中学時代Aにしか出来なかったはず…)』

赤司は暗い体育館で目を瞑り、力を抜いた

そして次に目を開けるとゾーン状態に繋がる巨大な扉の前に立っていた

赤司『(……可能だ

扉を開ける腕力だけの集中力

そして扉のカギとなる自分にとってのトリガーを自覚出来れば)』

実渕『あら征ちゃんここに居たの？』

赤司『あぁどうした？』

根武谷『明日はようやく試合だからな

軽く体動かしとこうと思ってよ』

葉山『ＷＣ始まってもシード校は初日試合無くてつまんないよね』

赤司『ならば丁度良い少し相手を頼む』

葉山『良いよ！何？１on１？』

赤司『いいや３対１だ』

根武谷『ん？おい赤司』

実渕『いくら何でもそれは負ける気がしないんだけど』

葉山『どうなってもしんねぇよ』

赤司『(ﾌｯ』

赤司はその時自力でゾーンへの扉を開けた

・

赤司『よしこれならば実戦も問題ないだろう』

平然と立ち、話す赤司

その後ろには床に座り込んでいる実渕達がいた

３人は肩で息をして頭を上げるのも辛い様子だ

根武谷『マジ…かよ…っ』

葉山『化け物過ぎっしょ…赤司…っ』

赤司『だがこれは切り札と呼ぶべきものだ

これを出すという事は即ち状況が洛山にとって危険である事を意味する

そしてもう一つこれは忠告だ

この状態になるトリガーは…』

〜終了〜