もう1冊の友人帳 (ページ34)

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～夜～

in夏目の部屋

いつものように2人で布団に寝ているとカンカンッと窓を叩く音が聞こえてきた

夏目「んー…」

貴方「また来た…」

シャッ
カーテンを開けると逆さでこちらを見ている妖がいた

貴方・夏目「「(ﾊｧｧｧｯ」」

とりあえずさっさと帰らせる為に名前を返す事にした

貴方・夏目「「(ﾌｧｧｧｧｯ」」

２人して眠そうにあくびをした

貴方(お婆ちゃん達の友人帳を譲り受けて以来名前の返還を求める妖怪達が訪ねてくるようになった…)

一枚の紙を千切ってくわえ、手を叩いた
フゥゥゥゥッ息を吐いて名前を返した

貴方(お婆ちゃん達に代わって彼らの命とも言える名前の変換に応じる日々なんだけど…)

バタッ
２人で後ろに倒れた

夏目「挫けそうだ…ッ」

貴方「夜に来ないで欲しい…」

ニャンコ先生「ただいまー！」

貴方・夏目「「？？」」

ニャンコ先生「たっだいまー！」

障子と壁の隙間から顔を覗かせる酔っ払ったニャンコ先生

夏目「ニャンコ先生何処行ってたんだ？」

ニャンコ先生は隙間から部屋に入ってきた

ニャンコ先生「ちょっとねー」

貴方「先生お酒臭い…ッ」

夏目「俺とAに寄るな！」

夏目はAを抱きしめてニャンコ先生に背を向けた

ニャンコ先生「そう堅い事言うな土産を取ってきたぞー」

貴方・夏目「「土産…？」」

アーッと口を開けると…

ピヨンッ

夏目「うわっ！」

貴方「キャアッ！」

ニャンコ先生の口から出てきたのは小さなカエルだった

夏目「おい！ちょっと！待て！」

貴方「動かないで出してあげるから」

そんなこんなでやっと捕まえた

貴方「ほらっ帰りなさい」

ピョンッとAの手から外に出たカエル

夏目「もう二度とアホニャンコになんか捕まるなよ」

２人の後ろには頭を殴られて倒れたニャンコ先生がいた

ニャンコ先生「罰当たりめ…」