嫉妬。～syo.hirano～ (ページ10)

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▽ー紫耀sideーページ10

授業が終わって

腹減ったぁ～なんて思いながらスマホを開くと、

廉から“弁当持って屋上来て～”ときていた。

熊が、ＯＫ！と言っているスタンプを送り

Aにコメントを送ると

廉の指示通り、屋上へ行った。

．

～屋上～

廉「やほ」

「よっ」

廉が座っている隣に座り

お待ちかねの弁当を開けて口に頬張った。

「で、急にどしたん、廉から誘うん珍しいけど」

廉「仲直り出来てへんみたいやな、Aちゃんと」

「は．．．、何で知っとるん？！」

エスパーやん、エスパー。とか思っていると

廉「大吾から聞いた」

と言われた。

「朝会った奴か．．．」

廉「ごめんって伝えといてって言われてん」

「．．．そうなん」

廉「何があったんか詳しく教えてや」

「別に何もないって」

廉「嘘つけ、言わんかったら唐揚げ取るで」

「はいはい、言うから取らんとって、」

そして、朝の出来事を仕方なく話した。

．

廉「ふ～ん、」

聞いといてそれだけかよ、と言おうとしたら

廉「よう我慢したな」

優しい笑顔でそう言われた。

その一言で俺の頬に一滴の涙がこぼれた。

廉「何泣いてんねん、」

「．．．泣いてへんし」

廉の優しさが身に染みた。