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目の前で、
"食べて、食べて"
と急かすﾊﾙｶ。
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だけど
お腹一杯だったし
それに
ﾊﾙｶを見ると、胸が苦しくなって、
まともに顔を見れない。
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ﾊﾙｶ「・・A？まだ、体調悪い？」
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そう言って、私の額に手を当てる。
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大きな瞳が、私を映す。
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「ううん、もう平気だよ。ごめん、今お腹一杯なの。」
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心配してくれているﾊﾙｶが優しくて、
自然と、普通に返せている自分。
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ﾊﾙｶ「そうなの？じゃあ、お昼みんなで食べよっか。」
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ふわふわの髪を揺らし、
楽しそうにそう言うﾊﾙｶ。
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さすがに、
理由もないのに、一緒にお昼を食べなかったら変に思われるよね？
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周りに音符が飛び回っているﾊﾙｶを横目に、
そんな事を考えて。
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「ﾊﾙｶ・・って・・」
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私の声に、すぐ反応してくれる彼女は
やっぱり、顔立ちも性格もデキてる子。
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ﾊﾙｶ「ん？」
小首を傾げる姿は、お人形さんのよう。
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「ううん・・なんでもない。」
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"カズにぃと付き合ってるの？"
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不意に、口を滑らしそうになったから
グっと堪えた。
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そう？
なんてﾆｯｺﾘ笑ってるﾊﾙｶには
やっぱ聞けない。
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だって
こういうのは
ﾊﾙｶから言うの、待ったほうがいいよね。
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一人、自分を納得させ
私は知らないフリをした。
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「ﾊﾙｶ・・、ﾎｰﾑﾙｰﾑ始まっちゃうよ？」
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私の言葉をｷｬｯﾁしたﾊﾙｶは
クッキーをもう一度包みなおしてから、
急いで席についた。
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ラッキーアイテム
革ベルト
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作成日時：2012年3月11日 14時
