KYな女 ページ32
「お友達?」
「あ...ああ まあそうです」
焦ってしまう 自分がとんでもなく嫌だ
「ごめんなさいね私が話し込んじゃって」
大人な千秋さんは見ず知らずの彼にさえもきちんと謝る
仏頂面だった彼も慌ててポッケから両手を出して
「いえ 大丈夫です」
と答えて 軽く頭を下げた
「じゃあ私も待ち合わせだから後日連絡するね」
と小さく手をひらひらさせて行ってしまった
いつ見ても素敵な人だなあとぼんやり後ろ姿を見ていると
「遅い」
「あ...ごめんなさい」
もう帰ろうとしていたなんて言ったら怒られそう
「帰る」
え?何で?どうしちゃったの
外に出ようとする彼の腕を掴んで
「お金は?」
「払った」
よかった無銭飲食じゃなくて
ってそういう事じゃない気がする
キャップを深く被りマスクを着けて歩き出す彼の後ろについて歩くけど
足の長さが違いすぎて距離が離れていくから
もういいや
よくわからないし
立ち止まって 駅へと方向転換して歩き始めたら
後ろから頭を軽く叩かれた
右手で頭を押さえて斜め後ろを振り向けば
「追いかけるだろ普通」
さっきよりもっと不機嫌そうな にかがそこに居た
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作者名:8みつ | 作成日時:2020年6月20日 23時