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言っちゃった
言ってしまった

云わなくてもいい事を

Aを困らせるだけなのに
だからガキっぽいって言われんだよ俺は


笑ってみせたけど本当は切なかった
この気持ちを一瞬で終わらせなきゃいけないなんて

何も答えなかった彼女が俺の指を静かに掴んで
爪に指を沿わせた


なに?

気持ちが揺さぶられる様なスキンシップはやめてほしい結婚しちゃうくせに

「伸びてますね」

まあ 店に行くのを躊躇していたから
俺だって へこんだりするわけで


掴まれていた指が離されたら

「にかさん 私の最初で最後の浮気に付き合ってくれませんか?」


暗いせいか光って揺れていた瞳が
顎にのせていたマスクへと移動した

そのマスクに手を伸ばして俺の鼻と口を覆ったら


ゆっくりと

彼女のマスクの中の唇が俺のマスクの中の唇へと触れた


は?
なにこれ

新しいじゃん マスク越しにキス


感心してる場合かい

堂々と浮気相手になってくれないかと頼むなんてどうかしてるって
あっちもこっちもなんてずるいじゃん

そもそも 俺の事好きなのかよ


あああッもう
ベストな返しはなんなんだ?

俺 そうゆうのやってないから とか?



静かに見つめてくる彼女の目が
やっぱり好きな目で

それが三日月になると
とてつもなく癒されてしまう事を
もう俺は知っていて


良くない頭を回転させて断る理由を探していたはずなのに

それが君の望んでいる事なんだったら...

付き合ってあげても


「別にいいよ」



こんなこと承諾しちゃってる俺ってやばくない?

2→←ドアノブを握る



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作者名:8みつ | 作成日時:2020年6月20日 23時

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