橘堂は餡蜜も美味しい。 ページ30
場所は変わって、お豆腐の美味しい橘堂。
ぐつぐつと沸騰する鍋の豆腐を突っついている鏡花。
白くてつやつやしたお豆腐は本当に美味しそうで、見ているこっちまでお腹が空く。
ほのぼのとした雰囲気の鏡花だったが・・・
ほか三人は死屍累々の大地獄であった。
「お師匠さん、餡蜜おかわり」
「此れで三杯目だぞ・・・鰹のたたきおかわり。」
「此れで四皿目ですよ、太りますよ?」
ドジャァァァアァァァン。
暇を持て余した国木田とAはお互いのご飯を奢って、相手の財布を軽くするという意味のないことをしている。
餡蜜の方がちょっと高いのでAはゆっくり食べている。
敦は、湯豆腐のあまりの高さに魂が抜けていた。
「ご注文はお決まりですか?」
という問いに
「・・・・・・水で。」
としか答えられなかった。
「餡蜜wwwびゃああああう``ま``ひいィィィィィィィwww」
「似てるな。リアルタイムで見ていたのか?サザエさんを。」
「『結婚したのか?俺以外の奴と。』みたいなこと言わないでくださいよ。気色悪いです。」
全自動たまご割器を知っている人は笑ってやってください。
「・・・・・・国木田さん、柳瀬さん・・・」
半泣きの敦が二人の方を見る。
いや、もう泣いてるね。しかし・・・
「俺は払わんからな。」
「茶漬け代より安いですよ。」
相手にされなかった。
________________________
「それで?」
大波乱の昼食が終わり、鏡花への質問を国木田は切り出した。
「・・・両親が死んで、孤児になった私をマフィアが拾った。私の異能を目当てに。『夜叉白雪』はこの電話からの声だけに従う。だからマフィアは、」
「それを利用して暗殺者に仕立てた、か。」
考え込む国木田。
Aはハッキリ言って鏡花が信用ならなかったが、ここで口をはさむと百億パーセント面倒なことになるので黙って聞いていた。
はっと敦がなにか思いついたように口を開く。
「じゃあ携帯電話を捨てれば」
「逆らえば殺される。」
それに、と鏡花が付け足す。
「マフィアを抜けても行くところがない。」
「あの・・・その夜叉を操っていたのは誰なんですか?」
Aを少し見つめて、鏡花は質問に答えた。
「・・・芥川、という男。」
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メイデーア - 初コメ失礼します!この作品めっちゃおもろいですね。ちな、私は夢主ちゃん大好きなんで如月さんは嫌いサイドです。すんません。中也さんに何故如月さんを好きになったのかとか聞いてみたいです★ (4月6日 20時) (レス) @page34 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - うっす、タピオカパンです。この度なぜか作品ページに飛べなくなったので、別名義で再ログインしました。ご迷惑おかけして申し訳ありません (2020年8月6日 14時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - Yukiさん» コメントありがとうございます!見てくれるだけでも励みになりますので、お気になさらず!・・・でも登録してくれるとうれぴーです! (2020年6月28日 11時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 面白いです!ログイン出来ないのでお気に入り登録できないんです(´;ω;`)更新待ってます!応援してます! (2020年6月28日 1時) (レス) id: f9f48108ec (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - 鮎さん» ありがとうございます!たまに生存確認してやってください(-ω-)/ (2020年6月21日 15時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タピオカパン | 作成日時:2019年9月20日 15時