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美しき人は寂として・・・ ページ27

「敦さん、大丈夫なんでしょうか。」

「うーン・・・僕にもサッパリだよ。Aちゃんは?」

「そうですね・・・。」

翌日の探偵社は、どこか重苦しい空気に満ちていた。
Aと谷崎は、長かった書類整理の終わりを祝うために、ちょっといいお茶で祝杯を挙げていた。
この二人は、探偵社の中ではそれなりに仲がいいのだ。

「今回も書類が猛威を振るってましたよね・・・。」

「棚からすごい量の書類が落ちてきたからね・・・。」

今回の語り草は、もっぱら敦と鏡花のことについてだった。

「今日も医務室の前に座り込んでましたし。」

お茶請けのせんべいをかじる。

・・・・・・ちょっとしけってるが、なかなかおいしい。

「よッぽど心配なんだろうね、あの・・・鏡花ちゃん?だっけ。」

「ええ・・・谷崎さん的に見て、デキてると思います?」

「なッ、何でそんなことを聞くんだい!?」

慌てる谷崎の後ろに、すっと影が近づいた。
そのまま、谷崎の鎖骨につつと手を滑らせる。

「Aさん、何を話しておられたんですの?」

「ナッ、ナオミ!」

「ナオミちゃん・・・いえ、お二人とも距離が近いので仲がいいのだろうと。」


・・・・・・近いなあ。あれが普通なんだろうか。

「ええ、私とお兄様はとっても仲良し兄妹で・・・ほら、このあたりの体つきなんかそっくりで・・・」

「ちょッ、ナオミやめっ・・・!」

「ほんじゃ谷崎さん、また今度お茶しましょう。」

「う、うん。またねAちゃん。」



いちゃつきだした兄妹を後目にAは医務室へ向かった。

「A。」

「あ、与謝野先生。鏡花ちゃんは?」

「丁度目が覚めた所だよ。さ、入りな。」



暖かい日差しの医務室には、とても綺麗な女の子が横たわっていた。
黒曜石のようないろをした髪が、シーツに柔らかく広がっている。

「あ、柳瀬さん・・・鏡花ちゃん、今目が覚めて。」

「そのようですね。大丈夫ですか?」

鏡花はゆっくりとAの方を見ると、とたんに目を逸らした。






嫌われている?



「嫌われているのか?」

国木田の言葉が、つかれたくない所を的確につく。


「ぐふっ・・・・・・。」

仲良くしたいのは山々なんですが・・・無理か!?→←君がッ!泣くまでッ!慰めるのをッ!止めないッ!


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メイデーア - 初コメ失礼します!この作品めっちゃおもろいですね。ちな、私は夢主ちゃん大好きなんで如月さんは嫌いサイドです。すんません。中也さんに何故如月さんを好きになったのかとか聞いてみたいです★ (4月6日 20時) (レス) @page34 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - うっす、タピオカパンです。この度なぜか作品ページに飛べなくなったので、別名義で再ログインしました。ご迷惑おかけして申し訳ありません (2020年8月6日 14時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - Yukiさん» コメントありがとうございます!見てくれるだけでも励みになりますので、お気になさらず!・・・でも登録してくれるとうれぴーです! (2020年6月28日 11時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 面白いです!ログイン出来ないのでお気に入り登録できないんです(´;ω;`)更新待ってます!応援してます! (2020年6月28日 1時) (レス) id: f9f48108ec (このIDを非表示/違反報告)
タピオカパン(プロフ) - 鮎さん» ありがとうございます!たまに生存確認してやってください(-ω-)/ (2020年6月21日 15時) (レス) id: cfe55cf157 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タピオカパン | 作成日時:2019年9月20日 15時

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