【文スト×コナン】 道化師は何時でもポジティブに！

【番外編】綾辻先生の災難 ページ11

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿元から、今日はついてなかったんだ。




綾辻行人の朝は遅い。それは自他ともに認めているし、これまでそれで苦労したこともなく。
しかし、今日という今日は流石に早く起きるべきだった。

ジリリリリ、と鳴り続ける目覚まし時計を壁にぶん投げて寝落ちしたのが間違いだった。

目が覚めた時刻は九時。

フョードルとニコライとの集合時間は九時半。

やばい。


粉砕された目覚まし時計とひびの入った壁(今月三回目)は無視して、キッチンへ走りこむ。
無造作に食パンをトースターに入れ、レバーを下げる。
ジジジジジというパンの焼ける音をＢＧＭに、着替えを開始した。

此の時なら、「朝の準備時間」の世界記録を更新できたのではないか、と思う。

シュレッターで吸い込むかの様に食パンを平らげ、鞄にチケットと人形を突っ込んで、ドアから走り出た。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿済まない、人形。着いたら出してやる。


人形への謝罪を忘れるのは人間失格だと思うので、そこはきちんとした。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「・・・・・・・誰もいない。」

いざ集合場所であるポアロについても、二人はまだ来ていなかった。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿俺の新記録の無駄使いだった・・・・


綾辻は、久々に「燃え尽きる」という感覚を味わった。

このあと真顔でブラックコーヒーすすってたらイケメン店員と坊主に怪しまれた。

解せぬ。

胡散臭い童顔と高校生（笑）探偵→←ミステリートレインの死亡フラグ

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