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少し雑談をした後、出番だから、と先輩は待機列の方へと去っていった。…普段から赤毛気味だし、着ているものも赤系統が多いから緑のハチマキがなければ間違いなく赤ブロ団長だったと思う。ぜひ来年はレウ先輩を赤にして欲しい。
そんなしょうもない考え事をしながら歩いてたら、自ブロック席までついてしまった。競技場所では、全然知らないブロックの団長が声を張り上げているみたい。
「おかえり。…結構酷いんだね、大丈夫?」
「うん、私はぴんぴんしてるんだけど。でも近海先生から安静にって言われたし、実際あんまし動けないから部対抗は出れなさげー。」
「あらら…でも仕方ないね。徒競走は紺民先輩出てなかったよ。どこに出るんだろうね。」
「さあ…?二人三脚は2年対抗だから、そこかな?」
ジャージを軽いクッションがわりにして、座席に座る。
4月からずっと追いかけ続けてるのに、コンちゃん先輩の出る競技すら知らないのは流石ににわかだと自分でも思ってる。でも部活の作品制作で忙しかったんだもん。しゃーない。あ、お兄ちゃんには「ヒミツ」って言われたので青鬼部の方々には聞いてない。先輩自身から口止めしたのか、単にお兄ちゃんが意地悪したのか。それとも、後からのお楽しみってやつなのかは不明だけど。
「それにしても、緑先輩ちょっとかわいかったな……いやいやながらちゃんと走ってるの、キュンとしちゃっった」
「え”、白湯ちゃんお兄ちゃんのこと好きなの?」
「好きっていうか…癒し?」
「絶対お兄ちゃんはやめといたほうがいいって。真面目に勉強してる妹の目の前でのうのうとゲームするようなやつだよ?」
友人としてきちんと忠告したつもりだけど、白湯ちゃんはそことのギャップがいい。…らしい。うーん、コンちゃん先輩がお茶目的なギャップかな。それなら気持ちは分からなくもないけど、やっぱりお兄ちゃんが可愛いとは一ミリも思えないので適当に返しておいた。…満足そうだし、いいか。
「ん、終わった。あとは午後の部、借り物競走が楽しみだね」
「結構白熱してるんだ…あ、中間発表うちが2位だって。ちょっと嬉しいかも」
今のチームの状況やら、この後の競技。どこの雑談もそんな風に盛り上がりつつ、お弁当を開き始める。……私としてはコンちゃん先輩の出る競技が楽しみだけど。レウ先輩とお兄ちゃんの活躍は終わったし、ね。
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badendingが好きすぎる人(プロフ) - ハ?!いつの間にか4周シテイル?! めちゃくそ面白いです。‼︎ (2月1日 0時) (レス) @page28 id: 724ff2d77d (このIDを非表示/違反報告)
なるる☆ - もうこの小説5週目ですよ面白すぎません?続きが出るの楽しみにしています! (2022年1月12日 18時) (レス) @page28 id: bc65b9d234 (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - やばいです好きすぎますオタク心を分かってるコンさん小説は需要しかなさすぎます!!!ありがとう (2022年1月12日 3時) (レス) @page28 id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
りあみ - 夢主ちゃんがすっごい面白いwあとこんちゃんが純粋でw早く付き合って幸せに爆散しろと思いました(^▽^)/ (2021年11月24日 22時) (レス) @page28 id: 0c25e5a716 (このIDを非表示/違反報告)
くろいろ - はじめまして、好きです。いやまじでなんなんですか神なんですか?アッスイマセン更新頑張ってください!応援してます! (2021年8月11日 15時) (レス) id: 30e4e21efe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょごす。 | 作成日時:2021年7月8日 5時