１５２話 ページ7
大きなビルを曲がると基地に入り込むところの京子ちゃんたちの姿が見えた。
｢よぉし！ 出せぇ！｣
鮫が皆と合流する。
あとは転送システムに炎を送るだけだ。
桔梗さんたちが動き出すまであと数秒だろうか。
いや、動き出していてもおかしくない。
時間的に余裕はないが炎を灯せればこちらのものだし、その行動に数秒なんてかからない。
｢ボス！｣
｢あっ、白蘭！｣
クロームちゃんとツナくんが切羽詰まった様子で大声を上げた。
ふたりの視線は私たちの少し後ろに向けられている。
発言通りそこには白蘭さんの姿があって、すごいスピードで追いかけてきていた。
｢お前たちは先に行け。今度はオレが時間をかせぐ｣
ピンと鞭を伸ばしてディーノさんが前へ出た。
それは駄目だ。
勝機があるかどうか以前に、ディーノさんを置き去りにして行くなんて、そんなことできない。
戸惑いの視線を送ると、ディーノさんは屈託のない笑みをうかべてくれた。
もう一度さっきの行動をするだけで良かったのだが、冷えた指先と体内が少しの運動もしたくないと言っているようだった。
｢誰かがやんねーとな……。真６弔花もすぐ来るぜ。行け！｣
｢誰が相手だろうと僕を止めることはできないよ！｣
｢クフフフフ……それはどうでしょうねえ｣
ふと、誰かが笑った。
私はこの特徴的な笑い方を知っている。
声は少し低くなっているけれど、声質自体は私の知っている彼で間違いない。
長い黒みがかった藍色の髪が目の前でふわりと揺れた。
｢僕に限って｣
｢……骸様｣
クロームちゃんが恍惚としながらその人の名前を呼ぶ。
｢む、骸ー！？｣
｢骸様の……有幻覚……｣
白蘭さんは言葉では｢あれれ？｣と驚いたものの表情はいつも通り。
リングに炎を灯して殴りかかろうとする白蘭さんを六道さんは三叉槍で受け止める。
｢クフフフ｣
ピシッと白蘭さんの足元の地面に亀裂が走り、そこから火柱が上がる。
火柱にはリング争奪戦の時のように蓮の花が巻きついていた。
｢お久しぶりです。沢田綱吉｣
こちらを向いた六道さんの顔。
髪だけでなく身長も伸びているし、顔立ちもなんとなく大人びたような気がする。
しかしあのオッドアイは変わらない。
目の前の彼が１０年後の六道さんなんだということは簡単に想像がついた。
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小学7年生(プロフ) - 星風みやびさん» 星風みやび様、コメントありがとうございます。3つもリクエストを頂けて助かります！ 考えてみますね！ (2021年1月4日 0時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
星風みやび - 正月で暇してたので更新嬉しいです！〇〇してみたけいなら、「好きって言ってみた」「猫耳つけてみた」「ポッキーゲームしてみた」「お化け屋敷に入ったら」がみたいです！ (2021年1月3日 22時) (レス) id: 41f261eb6e (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - シェリーさん» シェリー様コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。遅くはありますが、最後までお付き合いください^^ (2020年12月15日 23時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
シェリー(プロフ) - いつも楽しませてもらってます！続き楽しみにしてます！ (2020年12月15日 19時) (レス) id: ffb82a2b0d (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます。拙い文にも関わらず、楽しんでいただけたようで作者も嬉しいです^^ (2020年11月18日 18時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年9月22日 23時
