１６７話※今後に関わる軽微加筆修正有 ページ22
その後、反論の余地もなかった私は言われるままお店の中で待機した。
途中で笹川先輩がツナくんに加勢し桔梗さんたちは諦めて去っていったそうだ。
追い返すことはできたけれど川平不動産は崩れてしまい、とても隠れ蓑に使える状態ではなくなってしまった。
そこで私たちは、川平不動産を離れてとある森に向かった。
森に着いた時には日も暮れていて、皆は焚き火を囲んで様々な話をしていた。
そんななか私は焚き火から距離を取り、一人木にもたれかかって考え事をしていた。
景品。
黒曜ランドでは人質にされ、リング争奪戦と今回は景品として扱われ。
……私が特別を望んだのは守られるためではない。
これではお荷物が増えただけ。
迷惑をかけているだけ。
仲間が戦っているのに、無傷の自分は見ていることしか出来ない。
私も、誰かを守れるようになりたい……なんて、決意だけは立派なものだ。
黒曜も、リング争奪戦も、きっと今回だって。
悔しさから目頭が熱くなるのを感じる。
抱えた膝に顔を押し付けることでなんとか堪えた。
ひとりで泣くなんていつぶりだろう。
小さい頃は母に叱られるとよく大泣きして自室に閉じこもっていた。
そのたびに近くに住んでいたお姉さんが慰めてくれたっけ。
歳を重ねるごと叱られるようなこともしなくなって、お姉さんもいつの間にか会わなくなった。
元気にしているのかな。
この時代でも生きていてくれたらいいのだけれど。
ゆっくりと顔を上げる。
「あれ……？」
お姉さんの家ってどこだったのだろう。
近くに住んでいたことはたしか。
それなのに、お姉さんの家がどこなのか覚えていない。
とても綺麗な人だった。
それなのに顔は思い出せない。
記憶にあるのは家族旅行の前日、父と母と大喧嘩をしてしまって泣きじゃくったあの時のこと。
どこからともなく現れたお姉さんはベッドに腰掛けていつものように優しく私の頭に手を乗せてくれた。
｢何だ、話ってのは？ こんな所へ呼び出して｣
声がして我に返る。
この声はガンマさんだろうか。
私が木陰にいるのに気付いていないらしく、相手も会話を続けた。
｢お前……ユニのことどう思ってんだ？｣
もう一人はリボーンくんだった。
盗み聞きしているようで悪いと思いつつ、出ていくタイミングを失ってしまったために身動きが取れなくなる。
じっと息を潜ませて微かに聞こえる二人の声に耳をすませた。
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小学7年生(プロフ) - 星風みやびさん» 星風みやび様、コメントありがとうございます。3つもリクエストを頂けて助かります！ 考えてみますね！ (2021年1月4日 0時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
星風みやび - 正月で暇してたので更新嬉しいです！〇〇してみたけいなら、「好きって言ってみた」「猫耳つけてみた」「ポッキーゲームしてみた」「お化け屋敷に入ったら」がみたいです！ (2021年1月3日 22時) (レス) id: 41f261eb6e (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - シェリーさん» シェリー様コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。遅くはありますが、最後までお付き合いください^^ (2020年12月15日 23時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
シェリー(プロフ) - いつも楽しませてもらってます！続き楽しみにしてます！ (2020年12月15日 19時) (レス) id: ffb82a2b0d (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます。拙い文にも関わらず、楽しんでいただけたようで作者も嬉しいです^^ (2020年11月18日 18時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年9月22日 23時
