１５７話 ページ12
突如、ヴー、ヴーとけたたましくサイレンが鳴り響いた。
下着姿だった私たちは急いで着替えを済ませて通路へと出る。
｢何なの！？｣
ビアンキさんがツナくんに訊くもののめぼしい解答は得られず、｢わからないよ！｣と彼らも焦っていた。
｢うおﾞぉいっ！ 何事だぁ！｣
アジトに戻ってから通信室に篭っていたスクアーロさんも姿を見せる。
この音の原因はスクアーロさんでもないようだ。
最悪を、想像せざるを得ない。
轟音とともにスクアーロさんの数メートル後方で壁の一部が吹き飛び、爆風に乗った瓦礫が辺りに散乱した。
壁にできた大きな穴から深紅の炎を背負った人がゆっくりと現れる。
｢バーロー、見つけたぜ。ユニ様｣
｢た……たしかザクロって奴だ！｣
真６弔花の一人。
そんな人が来たのだから狙いは分かりきっていた。
しかしどうやってこの場所を突き止めたのだろう。
アジトに入った時、ジャンニーニさんが敵から発見されにくいとか、万が一発見されても堅牢なセキュリティで簡単には侵入できないと鼻を高くしていたのに。
こちらの焦りをよそに、左手に乗せられた機械の破片のようなものをジャラリと手の平で鳴らしたザクロさん。
｢転送システムがぶっこわされて外へ吹っとばされ、無線レーダーも粉々になった時はどうなるかと思ったが……｣
手の平に乗せられた破片はその無線レーダーの残骸なのだろう。
使い物にならなくなったそれを下へ落とす。
レーダーが使えないのならこの場所は今のところ彼にしかバレていないということだ。
それなら六対一、勝機はある。
ここは狭くて戦いには向いてない。
そして地下だ。
天井が崩れることもあるかもしれない。
まずは地上に誘い出す。
それからユニちゃんたちを逃がす。
ユニちゃんたちの護衛は私たちが行くべきか、ビアンキさんたちに任せて戦いに専念すべきか。
あれこれと考えを巡らせていると、ザクロさんは理解し難い行動に出た。
｢ふぁ〜あ、バーロ〜｣
なんと、大きな欠伸をしたのだ。
ここは彼にとってあくまでも敵陣。
｢なんとかなるもんだな｣
欠伸の副産物の涙を目じりにためたザクロさんは気だるそうに目を開いた。
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小学7年生(プロフ) - 星風みやびさん» 星風みやび様、コメントありがとうございます。3つもリクエストを頂けて助かります！ 考えてみますね！ (2021年1月4日 0時) (
レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
星風みやび - 正月で暇してたので更新嬉しいです！〇〇してみたけいなら、「好きって言ってみた」「猫耳つけてみた」「ポッキーゲームしてみた」「お化け屋敷に入ったら」がみたいです！ (2021年1月3日 22時) (レス) id: 41f261eb6e (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - シェリーさん» シェリー様コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。遅くはありますが、最後までお付き合いください^^ (2020年12月15日 23時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
シェリー(プロフ) - いつも楽しませてもらってます！続き楽しみにしてます！ (2020年12月15日 19時) (レス) id: ffb82a2b0d (このIDを非表示/違反報告)
小学7年生(プロフ) - 雛。さん» 雛。様、コメントありがとうございます。拙い文にも関わらず、楽しんでいただけたようで作者も嬉しいです^^ (2020年11月18日 18時) (レス) id: f875b378db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小学7年生 | 作成日時：2020年9月22日 23時
