第７４話 ベランダ ページ26
主「どこ行くんだよ・・・」
雲「さぁね。
僕もここ、あんまり詳しくないから」
抵抗するのを諦めた俺。
恭弥にしがみついている。
主「それ、迷子にならない？」
雲「なるわけないでしょ」
主「ちょっと待って。どこ行こうとしてんの？」
不安になり、聞いてみた。
雲「あそこ」
恭弥がそう言うので、進む先を見た。
扉を開けた。
そこはベランダ仕様になっている場所。
景色がよく見える。
主「うわぁ・・・」
恭弥に下ろしてもらった。
風も良い具合に吹いている。
主「恭弥もこういう場所来たりするんだね」
雲「何となくだよ」
俺が手すりに寄りかかると雲雀も隣に来た。
主「こういうのって、久しぶりだったね」
雲「こういうのって？」
主「以前はさ、ヴァリアーと戦ったり、未来行ったりしてたじゃん？」
雲「転校生とかも来てたしね。
あと君の呪い・・・とか」
主「フフッ・・・
その点については感謝してるよ」
恭弥は黙り込んだ。
あえて俺は目を合わせなかった。
きっと、照れてるのだろうと思ったから。
雲「あのさ・・・」
主「何？」
恭弥に視線をやるとやはり、少しだけ頬が赤かった。
雲「今更だけど、この前の・・・」
主「この前？」
恭弥の言う話の筋が分からなかった。
雲「無理やり・・・キスしたときの・・・」
主「ああ、アレね」
大したことでもないと思い、サラリと言った。
でもなぜか恭弥は言いにくそうにしている。
もしかして、反省とかしてるのだろうか？
主「恭弥って変わったね」
雲「？」
主「あの時、別に嫌じゃなかったよ？」
雲「・・・本当に？」
主「うん。驚きはしたけど。
恭弥だって男だし、ああいうこともするよね」
雲「・・・・・・//」
主「だからそーんなに気にしてないよ」
そう言っても恭弥は俺と視線を合わせようとはしなかった。
少しムッとした表情をする。
それでも恭弥はそっぽを向いたままだ。
俺はあることを思いつき、恭弥に寄り添った。
そして恭弥の頬に口をつける。
雲「！？///」
口が離れ、やっと目が合った。
主「俺だって女だからな！
油断すんなよー？」
雲「・・・そういうの、本当ズルいよね」
主「恭弥もねー」
そう言って笑うと、扉の開く音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ren(プロフ) - 虹オオカミさん» それでも頑張ります！どーせ、暇になると思うからねー（笑）寝るのも飽きるはず……。 (2015年3月11日 21時) (
レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
虹オオカミ(プロフ) - Renさん» わかる！時間があるとつい…ね（笑） (2015年3月11日 16時) (レス) id: 57049296da (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 虹オオカミさん» 更新するよー！頑張るぜ！！ただ、休みが続くと今度は私の睡眠時間の方が多くなるからなー……。困ったもんだ。 (2015年3月10日 22時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
虹オオカミ(プロフ) - Renさん» そっかー…休みか！その代わりに更新バンバンよろしくっ！（笑） (2015年3月10日 22時) (レス) id: 57049296da (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 虹オオカミさん» ありがとー！今週にはもう卒業だし、春休みが私を待ってるよっー！！ (2015年3月10日 22時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ren | 作成日時：2014年8月28日 23時
