002 「きっかけ」 ページ3
初めて彼女に声をかけたのは、忘れもしない、移動教室のときだ。
家庭科の授業で、被服室に来ていた。
うちの学校では、丸イスが教室の隅にまとめて置かれている。
来た人から順に自分の分のイスを取って来て、または友達の分まで取って来て、決められた席に座ることになっていた。
しかし、彼女がこの教室に来るのは初めてで、勝手がわからなかったらしく、辺りをきょろきょろと見回していた。
それをわかっていて放っておくのも何か、と思い、また、彼女の席が私の席の斜め後ろだったこともあって、私から声をかけたのだ。
「イスは向こうにあるから、取って来て座って。席は、たぶんここでいいはずだから」
我ながらそっけない言い方だったと思う。
彼女の分のイスも取って来てあげる、とか、気のきく子ならしたのかもしれない。
いやきっと、それくらいのことは当然のようにするのだろう。
でも。
この出来事は確実に彼女、瑞己が私に興味を持つきっかけとなったのだ。
全く……。
余計なことをしてしまったものだ。
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文羽238(プロフ) - Noel*26さん» え、本当ですか!!ありがとうございます〜 最近あまり更新出来てなかったけどやる気出てきました!頑張ります(≧∇≦) (2019年8月23日 3時) (レス) id: d67b12949f (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - え、なにこれ、好き。一目惚れしました、応援させて下さい( ^ω^) (2019年8月21日 5時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文羽238 | 作成日時:2018年8月16日 3時