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初めまして、君が嫌いです。 ページ43

任務の場所に着くと案の定隊士はいた。


「遅れてすまない!ウチの鎹鴉がどうもボケててな!大目に見てほしい!!」

「ンナ!?」


心外だと言わんばかりに騒ぐ六郎を無視して自己紹介を進めると杏寿郎の顔をガン見される。


「失礼だが、俺の顔に何か付いているだろうか!」

「あ、いやっ煉獄、なんだよな?」

「いかにも俺は煉獄だが?」

「あっいや。俺、田村茂利って言うんだけど…君、Aさんって言うお姉さんいるよね?」


その言葉に杏寿郎の顔が笑顔のまま固まる。


「…知らん!」

「何だよその間!絶対知ってるだろ!」

「知らんと言ったら知らん!!“仮に”俺にその名前の姉上がいるとして、それが何だと言うんだ!気に喰わない男だな君は!」

「少しは本音隠せよ!キョウダイ揃って話しを聞かない所までそっくりだなぁ!?本当!」

「姉上を侮辱するとは!初対面だが俺は既に君が嫌いだ!」

「褒めたんだよ!!」


胃がやられるようなこの感覚、間違いなくこの男はAに耳にタコが出来るほど聞かされた弟だと確信した。


「改めて、俺は田村茂利。藤襲山の最終選別で君のお姉さんに助けてもらった人だよ。
てか君はお姉さんの事怖いとか思ったことないの?」

「…は?」


鬼の捜索をしている道中、茂利は当時のAの事を思い出す。
まるで虚無が具現している様な人物だったと伝えれば杏寿郎は進める足を止めた。


「生憎だが、茂茂殿の言っている姉上はどうやら別人の様だ。」

「いや、茂利な。」

「俺の知っている姉上は誰よりも優しく、時には叱られる事もあったが、空の様に寛大で暖かい人だった。」

「そ、そう…。」


それはきっと君限定だと思うけどね、と茂利は心の中で呟いた。


「君の言う虚無、とは別なものだろうが俺は人生で一度だけ、鬼に襲われそうになった俺を助けに来た時に劣化の如く怒る姉上の姿を見た事がある。
流石の俺もその時は身の毛がよだったのを今でも鮮明に覚えている。
だが俺がその姿を見たのはそれが最初で最後だ!よって話はこれでお終いだな!」

「えっ!?」

「悠長に話している暇はない!ここはいつ鬼が出てもおかしくない場所なんだぞ!君も俺の先輩ならば、もう少ししっかりしたらどうだ茂森殿!よくそれで受かったものだ!恥を知れ!」

「君にだけは言われたくないんだけどっ!?めっちゃ嫌ってんじゃん俺の事!後、俺は茂利ね!?」


キョウダイ揃って何だよ、と愚痴を零したのは言うまでもない。

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あまね(プロフ) - 続き気になる! (9月29日 0時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - meさん» いつも読んでくださりありがとうございますっ!!少しずつですが完結まで頑張っていこうと思います! (2020年10月22日 15時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - 右の星を押したら既に投票済みでした..いつも楽しく読ませてもらってます!続きもがんばってください! (2020年10月22日 12時) (レス) id: 47178bfabc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーたん | 作成日時:2020年5月13日 14時

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