ただいま ページ12
ガラガラッ・・・ー
Aが藤襲山に行って早5日目の昼が過ぎた頃、玄関の開く音に昼寝をしていた杏寿郎は直ぐに飛び起きた。
「姉上っ!?」
廊下を走るなと父の叱咤の声すら無視をして存在を確かめたくて急いで向かう。
息を切らして到着した玄関には、土埃は付いているものの傷一つない体で呆気に取られている姉の姿を見て安堵の涙がポロポロと溢れる。
「あぅ、あっ…姉上のバカァぁぁ!!!」
『きょっ杏寿郎!?』
しかし体は正直なもので、杏寿郎は離すまいとAにしがみついて屋敷中に響き渡るほどの声で泣き喚いた。
「一体何事ですかっ…ってAっ!!」
掃除をしていたが、杏寿郎の大きな泣き声を聞き付けた瑠火が慌てて訪れると、Aを見るや否や持っていた雑巾を落として槇寿郎を呼びに向かったのだった。
それから槇寿郎が来るまで時間はかからなかった。
槇寿郎はAを見るなり肩を掴み、傷が無いか確かめる。
「も、もう帰って来たのかっ!傷は!?」
『この通り、無傷ですよ。』
「良かったっ」
溢れる涙を拭いながら瑠火は喜びの表情を浮かべその体を抱き寄せる。
「あ、あたりまえだろう!俺が教えたんだからな!帰ってきたという事は無事合格したってことなんだな!?」
『はい!』
「今日はお赤飯ですねっ!」
こうして無事に入隊試験を終えたAだが、一日中杏寿郎はべったりとくっついていたらしい。
447人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - 続き気になる! (9月29日 0時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - meさん» いつも読んでくださりありがとうございますっ!!少しずつですが完結まで頑張っていこうと思います! (2020年10月22日 15時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - 右の星を押したら既に投票済みでした..いつも楽しく読ませてもらってます!続きもがんばってください! (2020年10月22日 12時) (レス) id: 47178bfabc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴーたん | 作成日時:2020年5月13日 14時