シェアハウス物語 part3

◆夢か現実か　雅side ページ29

和「いってらっしゃーい！」

　
翔「気を付けてな。」

　
雅「お土産待ってるね！」


　




大きなカバンを持った松潤とリーダーを見送る。


　
今日から２泊３日で地方にロケに行くらしい。



　

その間、俺ら３人はオフになったから遊びに行こうか、とかご飯食べに行こうか、とか。

　


たくさん計画してたのに…



　




雅「けほっごほっ…」


　


体調がおかしい。


　



咳と倦怠感。

　

お腹もキリキリと痛む。





　

朝２人を見送ってから１度部屋に戻って、ベッドから動けなくなってしまった俺はそのまま眠ってしまったみたい。




　


気が付くと辺りは柔らかな雰囲気…


　




翔ちゃんとニノがこっちを見て微笑んでいた。




　
　




　
これは…夢…？



　

ふわふわして夢か現実かわからない。



　



　

　


微笑みながら歩み寄ってきて、優しく頭を撫でてくれる２人。



　

　

それが心地よくて目を閉じると




　


　
翔「まぁさき…まさき、」

　

耳元で翔ちゃんの声が聞こえた。


　


閉じたばかりのはずの目を開くと、優しく、でも心配そうに覗き込む翔ちゃんとニノの姿。


　


雅「…ゆ、め…？」

　
翔「ふふ。夢見てた？」

　
雅「ん…わかんな…」



　


まだふわふわしててよく分からない。

　

和「熱出て来ちゃったね。しんどいでしょ…」


　

ニノが俺の頬に触れながらそう言って、眉を下げる。



　
　


さっきみたいな優しい雰囲気だ…


　



あれは夢じゃなかったのかも。


　




翔「お腹痛い？力入っちゃってるな。」

　

雅「ん…」



　


翔ちゃんが布団に手を入れてそっとお腹をさすってくれる。


　
不思議と痛みも引いてきて。



　


翔「ん？手握ったらお腹さすってやれないじゃん。」

　
雅「んぅ…いいの…」


　

ひと肌が恋しくなってさすってくれている翔ちゃんの手を握った。



　



いつになく甘えたがる俺を優しく見守ってくれる２人の笑顔。


　

その優しさを感じてまた瞼が重くなった。

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