社畜のドキドキ異世界召喚メモリー【twst】 (ページ2)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:3,890 hit

社畜が1人ページ2

　
　
　
　
　
　
『え、待って？？？？これ一昨日の分の書類じゃない？』

『いやあの人ら、私onlyでこの仕事を全てやれと！？！？』

『待って待って、今がピークなの。ハゲてる場合じゃないのよ課長。』

＿＿＿＿東京・＊＊会社5階フロア

ある1人の社員が、おそらく警備員しか残ってない会社で死に物狂いでパソコンのキーボードをカタカタしている。

デスクの上に散乱した、缶コーヒーの空き缶と沢山の書類、使い物にならないペンと後輩からの差し入れのオレンジ色の歯ブラシ(？？)。

んなこと言ってる場合じゃねぇ、と思いながらも愚痴をこぼす。

1人なおかげで誰にも愚痴を聞かれることがないからマシなのだろう。いや、1人なおかげで愚痴を吐いてるんだから何もマシではない。

真実はいつも1つ、じゃなくて残業はいつも1人ってか？？？と心の中で大草原不可避状態を作りながら数々の仕事をこなしていく。

この社員、普通に有能なのである。だから良いように使われるのは確かなのだが。

社員は立ち上がり、要らない書類をシュレッダーにかけようとした。

『…え、ナニコレ。この厳かなヤツ。お洒落なんだけど。』

丁寧に封筒に入り、一際目立つ書類があった。いや、これは書類と言うより手紙であった。

その手紙だけシュレッダーにかけるのを一旦やめて、他の書類をかけてる間に読んでみることにした。

『“魔法士養成学校“？“ナイトレイブンカレッジ“？え、何、悪戯？』

内容は“あなたを魔法士養成学校・ナイトレイブンカレッジへ招待します“というもの。ここの社員は皆リーマンとOLだぞ。え、何でここに招待状が？

そういう疑問を胸にしまい、取り敢えずいらない書類、と烙印を押してシュレッダーにかけた。

そしてデスクにもう1度戻り、また書類を片付けていた。

＿＿＿ガタガタ、カラカラ、ヒヒーン＿＿＿

時計が0:00を回った丁度、会社の中では確実に聞こえない音が聞こえてきた。

作業は止めず、音だけを聞いていたらこちらに近づいてきているのがわかった。

これ、マズい？と察した時にはもう遅く、社員は何かに体を持って行かれそのまま意識を手放した。