90%対10%の君 (ページ38)

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リビングにつくと、聞いた通り写真家が泣きわめいていた
Aを出せ!とかAが冷たい!!とかとにかく私のことを
連呼している、ああ、恥ずかしい

｢ジョゼフ!!連れてきたから｣

マーサが焦ってジョゼフに声をかける
そうするとジョゼフはパアッと効果音が着きそうな顔をして
私によってきた手を伸ばしてきたからその手を跳ね除けて
腹を思いっきりけった

ザワつく皆

｢人の名前を連呼するな、つか迷惑かけんな、じゃま｣

それだけ言ってリビングの端にあるキッチンにたつとお気に入りの
紅茶を入れる、落ち着ける味と匂いなのだ

腹を抱えるようにして床に頭を置いている写真家は魂が抜けたかの
ようだった、私の蹴りってそんなに強くないんだけどな
エミリーが写真家に声をかけているが応答はないようで
1部のものは心配し、1部のものはよくやったと私に拍手を向けた
そしてまた1部のものは面白かったようで静かに笑っていた

写真家は今にも泣きそうな声を漏らしている
なんだあの酒に酔ったような無様な姿は、ヤケになって飲んだのかねぇ

ようやく応答してもらえたことにエミリーはホッとしていた
すぐに医務室へ写真家を運ぶ、治療は医務室でしかできない
紅茶をゆっくりと飲んでいると、机に手を叩きつけ、マーサは

｢酷いじゃない、あんまりよ｣

と、そういった

｢酷いも何もあれじゃあ酔った不審者のおじさんじゃないか｣

軽く返す、ああ、紅茶美味しいと言うくらいにしか思ってない私は
マーサの考えなどわからない、超能力者じゃないし

マーサはあんまりだと言うが、私はこれでいいと考えている
最初のゲームの復讐と考えればなんてことは無いし
今までどれだけ迷惑をかけられたかわからない
マーサに嫌われようと私はあと10日でここを去るのだ
今更関係ないだろう、心にトゲが刺さろうが抜けば問題ないのだ

紅茶を飲み終えて、片付けをして部屋に戻る、集中力も戻った
マーサは少しこちらを睨んだ後医務室に行った

ネタの提供には感謝しといた