〃 ページ19
もうどれだけ時間がたったか分からないほど駆けた。
そこに、集落跡を見つけてふたりで家に潜んでいた。
「……………」
「大丈夫？A…」
ロロは優しく、隅に座り込むAに携帯用食料を渡した。
Aは小さく首を振った。
「…しっかり食べんと、帰れんよ？」
「…いい」
ロロはAの横にそっと座った。
「…ロロは怖くないの…？
私は怖いよ…もう誰もいないんだよ……」
「なんで？うちがおるよ？」
ロロは優しく言った。
「…ロロは怖くないの…？」
Aはもう一度訊ねた。
「…私も怖いよ。
でも、ここから帰らないと、皆の仇がとれん」
ロロは力強く言った。
…ロロは私と違って、もう未来を見てる。私は、ここからも過去から目を背けて…
リヴァイさんからも…
Aは今さら何を…と首を振った。
「とりあえず、今は休もう」
ロロに頭を撫でられて、Aはすっと眠りについてしまった。
ガタッ！と何かが軋む音がした。
Aはそっと目を開けた。
「……えっ…？」
そこには、さっきまでとは考えられない光景が…
「Aっ！早く逃げて！」
ロロの声が聞こえる。
声のほうを見れば…
「ロロっ！」
左腕を失い、地面に倒れたロロ。
そして、さっきの血をつけた巨人がいた。
Aが寝ている間に、ロロが襲われたんだ。
「早く逃げて！」
「嫌だ！今助けるよロロ！」
「駄目やっ！！」
ロロが大声で叫んだ。
Aはぴたっと止まってしまった。
「Aだけでも逃げるんや！
Aが、うちらの仇取らんと…！」
「無理だよっ…私、ロロみたいにリーダーシップもない！
そんなに強くないっ…！」
「Aなら大丈夫…」
巨人はゆっくりとロロを掴み上げた。
「お願い…お願いやA…
生き残って…うちらの思いを…」
繋いで…
そう言った瞬間に、Aの顔に何がかかった。
生暖かくて、べっとりしている。
服が真っ赤になった。
「……い、嫌だっ…」
Aは震える体で力を振り絞り、マルクに乗った。
Aは猛スピードで駆け出した。
…もう、後ろを振り向けなかった。
「……っ…」
日は沈み、夜も暮れた。
Aはとうとうひとりになった。
暗い暗い森の中。小さな穴の中。
Aは血に濡れた袖に顔を埋めて、ひっそりと泣いた。
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蒼李(プロフ) - カナさん» はいそんな感じです(笑)すいません、小説にできなくて… (2014年11月7日 20時) (
レス) id: d7cdcb1c5d (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 蒼李さん» ありがとうございます！！コミックと同じですね！！ (2014年11月6日 16時) (レス) id: 89cb74bfc3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼李(プロフ) - カナさん» リヴァイが小さいとき、一緒に暮らしていたといわれていますが、まだくわしくはわかっていないんです…(コミック派なので…)ですから、ケニー的には『自称リヴァイの父』リヴァイ的には『何か危ないおっさん』って感じにしようとしていました(笑)この程度です！ (2014年11月5日 23時) (レス) id: d7cdcb1c5d (このIDを非表示/違反報告)
蒼李(プロフ) - カナさん» ああっ！忘れていました！(泣)本当に申し訳ございません！(泣)では、こちらで…。(ネタバレ)原作は読んでいらっしゃいますか？ケニーは原作でも登場します。『切り裂きケニー』と呼ばれています。大量殺人鬼なんです。 (2014年11月5日 23時) (レス) id: d7cdcb1c5d (このIDを非表示/違反報告)
蒼李(プロフ) - まりあさん» ありがとうございます！まりあさんにはいつも助けていただきました！感謝が尽きません！本当にありがとうございます！また次のお話で会えることを願っています！ (2014年11月5日 23時) (レス) id: d7cdcb1c5d (このIDを非表示/違反報告)
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