セイフク期限【Soya I】

Limit 19 * you ページ19

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やだもう、帰りたい。


好きを自覚した途端、


こんなこと言わなくていいのに、


込み上げてくる涙が零れないように、唇を噛み締める。


……痛い、唇も、心も。




「俺ね、Aのことずっと好きだったの、……そろそろ、誰かに取られちゃうんじゃないかって、」



その前に、とりあえず伝えときたかったんだ、と私の目を見つめる。


そして、ギョッとした顔で、私を見た。



「な、なんで泣いてんの？」


『だって、そーやが、っ……』


「そんなに嫌だった？！」




ちがう、嬉しくて、


……でも最初の幼馴染のAとたこ焼き食べてる場合じゃない、はひどいよ、




『ううん、……わたしも、ね、つい最近気付いたんだけど、そーやのこと、好きみたい』


「……へ、」


『何間抜けな顔してんの、』




鼻水を啜りながら、ぽかんと口を開ける蒼弥を睨みつける。


告白しておいて、何その顔、




「え、だって、……」


『だって、私そーやが隣にいないといやだもん、これが好きでしょ？』




みるみる赤く変わる蒼弥の顔、湯気、出そう。


……まぁ、人のこと言えないと思うけど。




「ま、まじかぁ、」


『何？！さっきから！』


「A、分かりにくすぎ」


『そーやもだよ、』




違うオマエが鈍感なんだよ馬鹿！と笑って、


俺はずっとAだけだったもん、と小っ恥ずかしいことを言い放った。




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