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りょう ページ2
「そっち危ない」
そっと私の腰に手を添えて位置を変わる私の彼。
帰路にあるガードレールの少ないこの道は、私を歩道側に寄せて君は車道側を歩いてくれる。
その手には私の買った服やら何やらをたくさん持ってくれていて、
でも君は私が物を持つ度に貸してとも言わずに後ろからすっと持っていってしまう。
「…りょうくん」
「うん?」
高身長の君を見上げて少し手を差し出しながら、私も持つ、と言うと、
「いーよ、女の子は何も持たなくていいの」
とにこり。
あーあ、私だって君になにかしてあげたいのにな。
よっぽど不服そうな顔をしていたらしく、
「じゃあ、これでいいよ」
と暗くなりかけた歩道の真ん中、
ちゅ、と小さなリップ音が鳴れば、私の顔は真っ赤に染まった。
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作者名:リオ | 作成日時:2019年1月20日 2時