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話を終えた増田さんは俺に回す腕の力が強くなって明らかに震えが酷くなっている
更に少しパニックになりかけているのか「ごめん」や「俺のせい」という言葉をずっと繰り返し言っている
俺の服が濡れ増田さんが泣いているのが分かる
俺は優しく増田さんの背中をトントンとちき声をかけ続けることしかできない
「増田さん大丈夫...大丈夫だよ! 増田さんは何も悪くないからね」
増「ちが...! 俺が悪いの...俺が...
俺が死んでれば薮は生きていられた!
違和感もった時に話してればみんな死ななかった!
俺のせい...はぁはぁ...俺が...はぁ...悪い」
「増田さんだけのせいではないよ
全部増田さんが悪いの?...それは違うよ...
ちょっと視点を変えてみようよ」
どうにか増田さんを落ち着かせ増田さんは俺の服を握ったまま眠ってしまった
...増田さんが自分を責めなくなる日は来るのかな?
二「...その犯人は捕まったんですよね?」
櫻「捕まったよ...だけど...自ら死んでったよ」
「俺さ増田さんと1回だけソイツに会ったことあるんだけどその時犯人はなんて言ったと思う?」
俺の問にみんなは真剣に考えるけど答えは出てこない
出てこなくていいよ...逆に出ないでほしい
「...誰でもよかったんだって
ただの実験だって...増田さん達はその実験に巻き込まれただけだって...
しかもソイツ生き残りが出たから失敗とか増田さんの前でそんな発言して...
意味わかんないよ...なんでそんなことで増田さんが傷つかなきゃいけないの?」
増「...シゲやめて」
「あっ...ごめん」
増「...ありがと
でも俺大丈夫だから!」
無理して笑顔をつくる増田さん
...全然大丈夫じゃないじゃん
櫻「貴久...気持ちを隠さなくていいんだよ
無理して笑うのだけはやめて」
増「...なんで?なんで俺だけ助かったの?
なんで実験とかそんな理由で薮達は死ななきゃいけなかったの?
...なんで人が死んでるのに犯人は笑って失敗とか言えたの?
...もう意味分かんないよ!」
俺は増田さんの本心を聞いて思わずｷﾞｭﾂと抱きしめた
...やっぱり増田さんも犯人に対して怒りはあったんだ
それを3年間も溜めこんで...
中「貴久...おいで」
増「...ん」
中「こわかったな...悔しかったな...
...気付けなくてごめんな」
そう言いながら増田さんが握りしめて真っ赤になっている手を消毒しはじめる中丸
少し引きずってる感はあったけどそれでも次の日にはいつも通りのまっすーに戻っていた
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作者名：春季 | 作成日時：2020年12月15日 2時
