さーんじゅろく ページ36
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貴久side
学校に登校すると俺らの過去の噂が広まっていた
...なんで?
相葉先生や優斗くんが言いふらすような人には見えない
でも...そしたら誰が...?
「ねぇねぇ一昨日の大会で1位とったあと溺れたって本当?
マジウケる...だっさ(笑)」
「しかも藤田高校ではいじめられてたんでしょ?だからうちに来たの?」
「男なのに弱っ...まぁチビだし気弱そうだもんね
しかたないか...いじめの標的にはもってこいって感じだもんね(笑)」
あ...この雰囲気知ってる
俺...ここにきてもいじめられるんだ
どこに行っても一緒なのかな...?もう嫌だ
悔しいけど弱い俺は何も言い返せない
バレないように唇を噛んで目に溜まった涙が零れないようにして拳を握りしめて耐えるだけ
成「でもさー...優勝したのは事実だろ?
お前らは大会で1位とったことあるの?貴久と勝負して勝てる自信ある?
できないくせに言いたい放題言ってんじゃねぇよ
お前らには貴久の気持ちなんてわかんねぇだろ! 最低だな」
「うわ...でたよ正義感
そういうのまじウザイ」
貴「シゲ...もういいよ
俺...大丈夫...慣れてるから」
シゲまで悪く言われるのは嫌だった
俺が頑張れば...我慢すればいいだけの事だから
そう自分に言い聞かせて1日を乗り切ることにした
なのにどうして...?身体も声も震えていて大丈夫なんて説得感ゼロ...
だめだよ...シゲを巻き込んじゃだめ...
巻き込んでしまうと祐也みたいに俺のせいでまたいなくなってしまいそうで怖い...
俺が耐えれば...1人で背負いこめば誰にもめいわくかけないでしょ?
だからお願い...誰も俺を助けようとしないで
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作者名：春季 | 作成日時：2022年2月20日 14時
