さーん ページ3
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田中side
俺ね吹奏楽部でトランペットをやってるんだ
学校に行く前に楽器屋さんに行くのが日課
田「新しいの出たんだ...」
この前に行った時は売り切れていたのに新しいのが出ていて嬉しくなった
でも値段を見て固まる
俺は自分の楽器が欲しい...でも楽器って高いじゃん
やっぱり自分の楽器を持つなんて夢のまた夢か...
そんなことを思いながら自転車に跨ると感じる視線
え...何?
振り向くと3人の男性...
俺は自転車に乗りその3人から逃げた
「えっ...ちょっと待って!」
「ちょっと慶ちゃん! 自転車に乗ってる人を追いかけるなんて無理だって!」
なんで追いかけてくるんだよ!
え...俺なんかしたっけ?
見た感じこの辺の人ではなさそうだし...
「!?うわっ...」
「ったく...ドジにも程あんだろ」
「大丈夫...?」
曲がり角を上手く使って追いかけてくる人を撒こうとしたんだけどうまく隠れきれれずに先頭を走る人が俺の自転車に衝突して盛大に転けた
後ろから別の人が小さい子を抱っこしたままゆっくりと近づいてきたしもう逃げきれないみたいだから話だけでも聞いてやるか...転けた人もちょっと心配だし
田「あのっ...大丈夫ですか?」
「あぁ...大丈夫大丈夫!
あのさ僕ら明高校に行きたいんだ
君...明高校の生徒だよね...?案内してほしいんだけど...」
田「だったら最初からそう言ってよ!」
あんなに怪しい動きされちゃ誰だって逃げたくなるだろ!
てかうちの高校になんの用だろう...?
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作者名：春季 | 作成日時：2022年2月20日 14時
