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依頼人から貴久を受けとりオレの膝に乗せて話を聞く
「えっと...阿部亮平です
『NEWS』に頼めば絶対に失敗しないって聞いたので来たんですけど...」
加「当たり前だろ! オレらは成功率100%の奪還屋だからな」
小「それで...?何を奪還してほしいの?」
阿「緑の雪だるまです」
加･小「緑の雪だるま...?」
意味が分からなくてオレらは首を傾げた
増「緑の雪だるまって...あの?」
渡「あんなに大事にしてたのに...なんで?」
あれ...?貴久達は意味分かるのか?
てか渡辺もちゃっかり依頼内容聞いてんのかよ(苦笑)
阿「通学バックに取り付けてたんだ
多分...揉みあった時に外れたんだと思う」
揉みあったって誰と?
よく分からなくてその時の状況をもう少し詳しく聞こうとした時に貴久がもぞもぞと動いた
あ...この子能力をつかってるな
止めようかとも思ったが途中で辞める方がこの子の消費体力が多いだろうからやめた
まぁ...勝手に使うなとはいつも言ってるんだけどこれくらいなら許容範囲だろう
加「...なんか分かった?」
増「...っ...あった!
これ...警察絡みだよ
こわい人から警察の人がお金もらってる...
阿部ちゃんの雪だるまも警察の人がもってる
防犯カメラが近くにあるからそれをみた方がいいかも」
警察絡みか...厄介なパターンだな
阿「あのマスコットキンホルダーはお母さんの形見なんです
あれがあればお母さんが近くにいる気がする...あれがあったから俺は今まで頑張ってこれた
それに...はじめて友達ができた思い出のもの
だから...お願いです
俺の宝物を奪い返してほしいんです」
理由も理由だしここまで頭を下げられるとなると助けてやりたいとは思うよ
だけど...やっぱりダメだ
こっちだって仕事だ...
そう簡単にはいどうぞ...なんて言えないのが現実
なんて言えば理解してくれるだろうか...?なんて考えていると目の前に黄色の雪だるまが現れた
これは...貴久がいつも首にぶら下げて大切そうにしているやつだな
急にどうしたんだろ?
加「うぉ!?びっくりした...貴久...?どうしたの?」
増「これ...たかの雪だるま!
種類は違うけど...見つける参考なる?」
渡･宮「俺(僕)のも!」
3人からデザインは同じだけど作っている素材や色が違う雪だるまのキンホルダーを預かった
あ...これは断らせないパターンだな
でもごめんな...気持ちだけで働けるほどオレらには余裕なんてないんだ
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作者名：春季 | 作成日時：2021年10月17日 22時
